ジェリコの製本職人

ジェリコの製本職人
ジェリコの製本職人
ピップ・ウィリアムズ
最所篤子
小学館
2024年11月27日
2件の記録
  • *読書で見つけた「読書(する人)」* 《こういう本を製本していたとき、どれもみんな同じだと思った。でも、本たちはそのまま同じではいられないことに、あたしは気づいた。誰かがその背をぱりっと折った瞬間、本はその一冊にしかない性格を身につけはじめる。ある読み手を感心させたり、悩ませたりするものは、ほかの読み手たちを感心させたり、悩ませたりするものと決して同じではない。だから、どの一冊もひとたび読まれれば、それぞれ違う箇所で自然に開くようになる。あたしは気づいた。どの一冊もひとたび読まれれば、ほんの少しだけ違う物語を語ることになるのだ、と。 あたしは本が自然に開く場所を開き、書見台に置いた。ミス・ガーネルはその頁に目を通すと、声に出して読んだ。》 — ピップ・ウィリアムズ著/最所篤子訳『ジェリコの製本職人』(2024年11月Kindle版、小学館eBooks)
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved