冥王と獣のダンス

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- とら@Ittu19862026年4月5日読み終わったかつて読んだSF、邂逅、能力バトル。そういった概念を無垢で無知な自分に叩き込んでくれた作品。正直これのせいで、いまだに邂逅物に弱い気がする。 よくボーイミーツガール要素、恋愛要素があると言われている。たしかに主人公は敵対勢力のヒロインに心奪われ、ヒロインも主人公が気になってしょうがない。両陣営で共闘する場面もある(大好きだ!)。だが個人の感想として、この作品はボーイミーツガールとは思えない。 ボーイミーツガールは、立場の異なる存在が歩み寄り、相互理解する点が肝要だと思っているが、この作品はその要素が薄い。だってお互いのことほとんど知らないまま、一目惚れという理由だけで突っ走っていくんだもの。ぜひとも後日談を供給してほしいところだが、それが無いからといって、この作品の魅力を貶めるものではない。 ということで、自分はこういう「これから交流が始まる」をラストに持ってくるような作品を「邂逅もの」と位置づけている。立場や価値観が正反対の者同士が出会った。興味が湧き、相手をもっと知りたいと思った。そこに冒頭で述べた要素を絡めたのが今作品だ。 この作品は単発物として発刊されたが、後々他のシリーズがこれに追い付いてくる。そういうところは実に上遠野浩平らしいと思える。