がちゃまる
@gachamaru
2026年5月27日

旅屋おかえり (集英社文庫)
原田マハ
長らく読書習慣から離れて居たが、ちょっとした用事もありふらりと古本屋へ。廉価コーナーに置かれていた本書に目を惹かれ購入。美術系の作家さんという認識しかなかったが、文体の軽やかさ、魅力的なキャラクターにページを捲る手が止まらなかった。旅をテーマに人々との交流を描くという王道の流れの中に、登場人物の個性と生きてきた人生を感じさせる。どの人々も自身の信念があり葛藤があり誇りがあり後悔がある。そして、主人公の人間としての素直さがそういった人達のこわばりを解していく様が、暖かくもあり爽快な気持ちにさせてくれる。忘れていた気持ち見ないようにしていた気持ちが私にもあることをそっと教えてくれ、大丈夫と言ってもらえたようなそんな一冊だった。
