
水波
@umi_24
2026年8月11日
夜しか泳げなかった
古矢永塔子
読み終わった
いつぶりでしょうか、こんなに私の中に居座り続ける小説は。
手に取る小説が中々決まらずに本屋をうろついている中、吸い込まれるようにこの本を手に取って本当に良かったと思ってます。
私情でありながら、私は無機質な雰囲気の小説が大好きなもので。
(先に言っておくと、私の中での、小説に対する「無機質」という言葉は最大の褒め言葉です。)
この本は、いかにも私が求めていたものでした。
そこらじゅうにある典型的な、一直線なものじゃない。
" 物語の物語 "
どんどん主人公が追い詰められていく。
最悪だったあの頃の、知らなかったことが分かっていく。
主人公とは別の場所で、主人公が抱えていた"最悪なあの時 " に関与していた人物。
私は夢中になりました。
読み終わりたくない、とは思わなかった。
むしろ早く読み終わりたい、と思った。
でも、読み終わった時の喪失感は凄かった。
これは多分1回読むだけじゃ消費しきれない。
私の中にもっと深く刻みたい。
これまで本を読んで泣くことは、ただ感動した時だけだったのですが。
この本を読み終わった瞬間に、どこにやればいいか分からない、大きな思いを涙で外に出しました。
こんなことは初めてで、実を言うと戸惑ってます。
しかしほんとに、出会えてよかった。
あの日、本屋に行っていて良かったです。


