なつき
@popo46
2026年8月22日

人格転移の殺人 (講談社文庫)
西澤保彦
読み終わった
以下、ネタバレ込みの感想です。
後半はまず、狂乱が最高でした。
読書体力の落ちている身なのに、重力に身を任せるように本にかじりつくことができました。
正直推理を考えることをやめてしまってもいい気分になりつつありました。
そして展開が落ち着いてからも楽しく読めたので読書のリハビリにはちょうどいい本でした。
推理については、正直犯人という名のヒロインレースを応援しながら見ていたつもりです。
まずはじめは綾子に目星を付けていました。
ジャクリーンの体を手に入れるため犯人になるだろうと、若干メタ読みも混じっていたのかもしれません。
しかしジャクリーンがサラリマンを警戒したりアランの肉体を間違った部屋に運んだなどの描写で、ジャクリーンは綾子(アラン)を殺した犯人(その時は「エリオ(ボビィ)」説を想定していました)を知っていて、自らの演技力で綾子の人格を利用してマスカレードを終わらせる気でいたらどうしようなどと、怖い方向に妄想が捗ってしまいました。
そこからは少し贔屓していた綾子のことを諦めたり応援したりしながら本を読み進めていたように思います。
結局犯人とヒロインは別物だったわけですが、綾子の活躍もハッピーな読後感も得られたわけで大満足です。
正体綾子説について考えてみましたがどうしても陰謀論めいた説になってしまうので潔く諦めます。
なんにせよ楽しい一冊でした。