こはる
@mtsmharuko
2026年9月6日

わたしを離さないで
カズオ・イシグロ
読み終わった
米津玄師さんの楽曲LOSTCORNERに関連していたことから興味をもって読み始めた。その歌詞の一部に、"生き続けることは失うことだった.."という言葉があって、すごくこの物語を表していると思ったし、自分ごととしても妙に納得がいった。
回想シーンは青空に若葉が揺られているような爽やかな印象だったけど、後半やこの物語全体のイメージとしての浮かぶものは、果てしなく広がる灰色の空だった。
"どの道を選ぼうとも選ばなかった道を失う寂しさとセット"っていう宇多田ヒカルさんの歌詞も思い出した。
世の中には自分の手の及ばないことがたくさんあって、それはどうしようもできない。そこから生まれた"失う"ということは悲しく辛いけど、なぜかその失ったモノやコトは、時間が経つとお守りのような存在として自分の中に光り輝いて生きる力をくれているなあと。
そうやって、いろんな意味での喪失を受け入れることの美しさに気づかされた作品でした。
曇り空、川、泥、広野、風。



