覚醒充電器 "オペラ座の怪人" 2026年9月10日

オペラ座の怪人
オペラ座の怪人
ガストン・ルルー,
村松潔
すごくおもしろかった!! 個人的にクリスティーヌが劇場の一瞬の停電で行方不明になる頃を皮切りに面白さは右肩上がり、特にペルシア人がラウルの味方だとわかり「ラウルの相棒」と表現されたときの興奮が冷めない。 序盤中盤エリックを憐れむというのがよく分からなかったのだが、ペルシア人の手記やその回想を通すことでエリックのやることは確かに恐ろしいけれど、それはそれとして生まれた瞬間に背負ってしまった醜さという呪いのせいで「普通」を生きれないのはこっちまで心苦しくなり、その気持ちが少し分かったような気がした。 終盤でエリックがクリスティーヌが彼のために涙を流したことに彼自身が人生一番の感動を覚えてラウルとクリスティーヌが結ばれのをよしとするシーンで思い出したのは、「私に足りないのは愛であり、それがあれば道徳的な人間になれる」詳しくは覚えてないがこのようなニュアンスのことを言ったシーンが浮かんだ。それは私に、エリックは愛を知らずに育った手先の器用なだけの子供なんだなと思わせた。 ラウルは良くも悪くも純情な青年なんだと作中通して感じた、屋根の上でクリスティーヌに誘拐された際の一部始終を聞いた際にエリックを殺すから湖の家の場所を教えてくれと言ったり、自分の寝室でエリックが血を流せるとわかり強気になったり、ミフロワにのせられ脱兎のごとく部屋の外に駆け出していったり、拷問部屋の効果をこれ以上ないまで受けたり、私はそんなラウルが物語全体の勢いを殺さず、そのテンポのよさを産んでいると感じた。 私個人の総評として、かなり好きな物語全体であった。 ぜひ読んで見てほしい。
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