mossgreen
@mossgreen
2026年10月12日

眠りの向こうで、そっとワインを
ぷんまる
読み終わった
文学フリマ福岡で購入。文体というか、雰囲気がとても好み。
著者の方、「お酒を飲むこと」がとても好きなんだな、と思う。乳幼児の子育てをちゃんとしつつ、仕事もしつつ、家事もしつつ(家にいると色々気になるらしい、つまり手を動かしているはず)、それでも自分の時間の中でお酒を楽しもうとする意志を感じる。ツマミも、誰と飲むかも大切にしてるみたいだけど、完全を目指すのではなく、その時々に合わせている。
好きなんだろうな、と思うのは下記のようなエピソードからも感じる。人が飲んでいることもまた好きなんだよね。
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発車してしばらくすると、あちこちで「ぷしゅっ」とお酒の缶を開ける音が聞こえる。通路を挟んだ隣の席では、職場の同僚とおぼしき男性2人が飲み会を始めた。この空気感が好きだ。車両の中が居酒屋に変わり、みんなが今日一日の労をねぎらっている。なんという一体感だろう。
わたしも今日あったことを思い出して、ぐびっと飲む。
つまみを食べて、ぐびっとまた飲む。
また思い出して、ぐびっと飲む。
考えられないくらい贅沢な時間だ。
外はもう暗くて、車窓からの景色は楽しめない。
それでも、頭の中にある情景を思い出して、またうっとりする。
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別のシーンでは、チェアリングするために出かけた先でのてりやきマックバーガーとの思わぬ邂逅も。いいなぁ、うっかり手に入れたてりやきマックで飲むお酒はおいしいはず。
心地よいテンポで進む文章に、あっという間に読み終えてしまった。この家族が、そして著者さんがこれから送っていくであろう生活のことが、関係ない自分にも楽しみに思えてしまう。良い本でした。