
黒茶幻
@kurochagen
2026年10月15日
機龍警察 漆黒社会
月村了衛
読み終わった
20261015
既刊の再読ののち、ようやく辿りついたシリーズ 第一部 完結篇は、帯の惹句にあるとおり、まさに「地獄」だった。
關の過去編は、予想を上回る凄絶さであったし、終盤手前で起きる喪失も大きな衝撃ではあるが、何よりも作品世界から発せられる一条の冷徹な光が浮き彫りにする現実世界のさまがその鏡像であることが、機龍警察で描かれる「地獄」をひたすら際立たせるものになっていた。
読み終えたばかりであるが、第二部を読む日が待ち遠しいし、更にその先、幾年かののちに描かれる最終的な完結篇において、「警官の中の警官」である彼らが勝利することを切に願う。
面白い小説であり、傑作であることは間違いないが、それだけで語るには違和感があり、ひとつの区切りを迎えるとは言え、まだカタルシスを感じる段階ではないことも踏まえ、この作品を称すべき言葉を求めていきたい。