青布団 "源氏物語 中" 2025年8月6日

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2025年8月6日
源氏物語 中
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角田光代
記録していく
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玉鬘〜胡蝶読了 夕顔の姫君はそんな遠くに行っていたのか…都に戻ってくるまでが波瀾万丈、戻ってからもなかなかハード。 空蝉や末摘花、明石の君周りの話でそこそこ源氏の株が上がったんだが、また「胡蝶」での玉鬘に対する振る舞いで一気にガタ落ちする。 紫の上が釘刺したのは、(事実上)正妻としての矜持からだけじゃなくて、自分の経験から諌めた部分もあったんじゃないかなぁ…これは自分の希望が入っているけど。「葵」の例の場面は1番キツかった。
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若さより幼さが感じられた彼女が、すごく頼りがいのある女性になったのだなぁと謎の感慨が。明石の君との対比がすごく良い。この描写は細やかでどこでも好きだ。 花散里が非常に気になってくる。色んなポジションの女性たちの中で異色に映る。恋人ではないけど、六条院は確実に彼女のお陰でまわっているような。
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蛍〜野分読了 玉鬘悩ましい、というか若者たちはなかなか悩ましい。想い人やら垣間見た方々やら悶々とする夕霧くん悩ましい。 源氏は通常運転。なんか他所にやるには本当に惜しくなってきてるな。この具合でもやっぱりトップオブ頂点は紫の上なんだね。それは本人に伝わってる? 古典って結構コメディ回が入る。内大臣は別に頭悪いわけではないはずなのに、どうも浅慮に映るというか…なかなか激しい且踏んだり蹴ったり。あんまり男性キャラクターらがさっぱりしてない、源氏物語。
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書き忘れた。 物語の登場人物たる源氏が物語について語るシーンはとても興味深かった。 心に秘めておけなかった話、後世に伝えたい話を記したものとしての物語、惹きつけるが取るに足らないことを書き留めた物語、どういうつもりで源氏に喋らせたんだろう。
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行幸、藤袴読了 親子対面してもなかなか悩みは解決しないのか。とりあえず会えて良かったね。血縁だと思ってたらそうじゃなかったり、そうじゃなかったと思ったら血縁だったり。この辺は源氏の思惑で若者たちもしっちゃかめっちゃっかになってて気の毒。 玉鬘若干自意識過剰では…?と入内云々で思ったけど、これだけ頭痛い事になってたら色んな不安要素が出てくるかぁ…源氏の思考回路を内大臣に薄ら読まれてたのは笑う。付き合いが長いだけある。夕霧は身の振りが早くはっきりすると良いね。惑いすぎ。
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真木柱〜藤裏葉読了 漸く全体の半分に到達。思うように成婚しなかった玉鬘と漸く想いあった二人が結ばれた夕霧と雲居雁が実に対照的な流れに思えた。作者に両思い成就の発想あったんだ。決して平坦な道のりではなかったが。 直前後だけじゃなくて、これだけ長大でも以前の伏線がよく効いているというのは何度も思うところ。須磨で源氏を見捨てた人々の憂き目がここにも現れている。源氏の失意からの隆盛に一味加わるんだなぁ。 玉鬘について、運命に翻弄される美女という属性だけでなくて、作中にもあったが色んな人に惜しまれる魅力ある人(狂わせる)という属性があるんだ。そっちかあと納得した。決して磐石な立場ではないが、怪しげな怪異と儚かった夕顔とまた対照的だ。影響力が強い。 そして、明石の御方と姫君はここまで登り詰めたのか…この人たちもまた極まったキャラクターだ。
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若菜 上下 それなりに長いけど、読み進めるのにエンジンかけられた帖。女三宮と柏木の件も勿論だけど、紫の上の苦悩が愛する人の心が離れる恐れだけでなく、存続にも結びつくのか。思った以上に儘ならない身の上。強く思い合っているのに、どこか通じ合えない二人。この感知は聡明さとか思慮深さとは必ずしも一致しないのか。男女の違いなのか。 柏木は思っていた以上に面白いキャラクターだった。猫のところとかどうしてこんな面白いシーンを隠してたのかと言いたい。女三宮も好きだったけど、源氏との不和も悲しむという。そこは思いが至らなかった?
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帖ごとに書けないので人物で 柏木 恋に勝つにはタイミング(位)も影響するんだなぁ。全然圏外だったらまだしも一時は候補にも上がっていたのに。好きな人が愛でた猫で良いから愛でたい!猫下僕シーンなんで入れたんだ。芸事に達者だったから趣と華がある人物だったんだろうが、いかんせん相手が悪い。源氏の因果と対比させる人物だったけど、心折れて儚くなったのは主人公力とか格の違いなのか。源氏にバレたのもあったんだろうけど、バレないってことはないだろ。 落葉の宮、大悪口だけど丁重な扱いや優しさから見てどっちが彼女にとって幸せなのかわからないと後の夕霧の件で思う。
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女三宮 諸悪のと言うには、彼女も運命に翻弄させ過ぎている。ぼんやりし過ぎるというのは育てられ方にもあるのかも。只々大事に可愛がれば良いというものではない、「女の子を育てるって難しい」という話もあったけど。 ここまで通して、源氏の女性観で引っ掛かるのが「おっとりしたあどけなさ」と「聡明で品のある振舞い」のバランス。源氏の関わった女性はどれかしら持っていてその比重が傾いたとき、悪様に言われているのかな。賢しい、ツンとしたのはNGでも貴方頭の悪い(弱い)(言葉がだいぶ悪い)女性は嫌でしょ?って思うところがちらほら。
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ごく狭い世界しか経験できなくても、後ろ盾に縋りながら生き抜かないといけないって本当に厳しい。環境が悪かったね。大人の巡り合わせが悪かったね。って簡単に言えるけど、もうちょっと身の振り方を考える主体性とか持てなかったのかな、とも思っちゃう。そういう自分の人生に真剣さを持つ?って意識がどうやって養われるかという問題はあるけど。
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明石の御方と女御 ここまで重要に効いてくる女性だと思ってなかった。平安的に相当なシンデレラストーリーだった。この人もいつだって幸せ順調というわけではないけし、相当苦悩も経ているけど。 源氏が、品があり聡明だけど、ちょっと油断できないと言うのは若干判る。御方の内面を完全に見れないとして、地方出身ながら1番程よく安定して収まり続けられているので。 察し力と控える能力があったのも一応紫の上とやっていけた事に影響あったはず。「なんか明石の方には変わった入道がいて、箱入りのお嬢さんがいるらしいよ笑」からここまで来るとは。運命ってわからないなーの象徴。 ところで12、13でお産は無茶だろ。
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玉鬘 なんかすっごい落ち着いたね。書かれてないうちにめちゃくちゃしっかり構えてて驚いちゃった。快活?なところがあるとあったけど、苦悩あり上手くいかないことありながら、結構しっかりした人だった。そして、若菜以降それがより固まって地に足着いた感じ。 髭黒は前妻とのことがあるので、完全に真っ当とも言えない(源氏からの待遇を強調してのことかもだけど)けど、人並みの落ち着きを得たのだろうか。女三宮とかのこともあり非常にしっかりして見える。
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夕霧 1番株が落ちたかも。落葉の宮との結婚とか雲居雁との関係は、なんか源氏の色好みよりも心象が悪かった。知人の死を悼んだり、細やかにお見舞いしたりという優しさは常にあるんだけど。 嫌ポイントがいくつかあって、まずはこの通いと結婚が大分宮の立場に響くというのが考えられてないところ。それを後ろ盾とか生活が立ち行かないとかで正当化してるのも無理だった。彼女の義実家のこととか、世間体は頭になかったのか。 もう一つが、雲居雁に対して自分は他に比べて妻が少ないし、他に比べてマシとか男性として未熟に取られるから、とこれまた自己都合で正当化してるところ。全体的に自分だけ理性的ぶってるのが無理だった。 ただ源氏には言われたくないよって思ってるのはそれはそうだねと同意せざるを得ない。
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雲居雁と子供がめっちゃいっぱいいて、家でちょこちょこ言い合いして、宥めたり手紙を隠されたり、なんだか熟年夫婦というかある意味1番現実味があって生々しい夫婦だったな。
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紫の上 愛されることが幸せなのか。精神の拠り所だけじゃなく、文字通り愛に縋らないと生きていけない人だったな。どうしたらすれ違わないというか、食い違わなかったんだろうなぁと考える。ただ情に縋るだけでなくて、役割を果たすとか養育者であろうとする姿が立派な女性だった。 ここで六条御息所がまた効いてくると思わなかった。一度息を引き取ってまたぶり返すなんてアリですか…事実婚だったことも二人の想い合いを深める要因だったのか。夕霧と雲居雁夫妻とかと比べながら思った。 藤壺の代わりとして登場したけど、より細やかに美しさや苦悩が描かれた女性だった。
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「生きて側にいて欲しい」と「名誉を守ること、生き恥を晒させないこと」は両立できるのか。
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光源氏 年をとったなぁというか良くも悪くも大人になった。いろいろ登り詰めた一方で、高位で年嵩が上がったからこそ出来なくなったことも増えた印象。この人も人の子だったのかと思わせる姿。 「紫の上が1番大事」っていうのが、実のところあまり実感できずに読んでいたのだが、彼女が儚くなっっていく過程で漸くそれを感じた。「幻」とか、引きで虚になった源氏を見つめているように思う。人々にしっかり姿を見せる最後に「変わらない美しさがあった」と書かれているのが、終幕感を起こさせる。
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女三宮、柏木との出来事について 嫉妬とかより、侮りや名誉を傷つけられたこと、自分の因果についての憤りといった印象。始終、宮に対して「ああだったら良かったのに」が止まらないのが逆に印象的だった。こういう女性の方が珍しかったと思う。ものすごく持て余していたし、離れられないからちょっとはマシになってよという懇願なのか。 柏木とか親同士昔馴染みだし、子供の頃から知ってるだろうから失望もそれなりにありそう。しかし、源氏に関してはただ被害者面をする権利はないのでは、と過去の行いから思う。
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