
Junimond
@Junimond
2025年9月20日

人類の午後
堀田季何
読み終わった
前奏・I・II・Ⅲ・後奏の五章立てで、前奏を読んだところでしばらく続きを読めずにいた。冒頭の「水晶の夜映冩機は碎けたか」と前奏最後の「自爆せし直前仔猫撫でてゐし」が強烈だった。多分自爆するテロリストというのは特別な存在ではない。仔猫がいたらそっと手を伸ばして撫でる、そして仔猫も撫でさせる、そんなどこにでもいるような存在なのだろう。これは読んだ瞬間に情景が見えた例で、高度に圧縮されていて解凍しつつ味わってゆく句もたくさんある。跋を読んで再読したい気分になり読み返した。好きな句集だ。