foujita
@foujita
2025年10月29日

地下鉄道
コルソン・ホワイトヘッド,
Colson Whitehead,
谷崎由依
読み終わった
『自由とは恐れないこと、トム・クルーズみたいに!』
奇しくも同時期に観た映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』にも重なる、追うものと追われるもの視点や心情が交差して描かれる物語。息の詰まる緊張状態の後に訪れるひと時の安寧をいつまでも味わっていたくなる。
主人公コーラをその後逃亡に誘うシーザーは、農園主の目を盗み『ガリヴァー旅行記』を土の中に隠し持つ。仲間から『逃亡の手筈が整うまでもう少し待て。そうすれば好きなだけ本を読める』と諭されるが、シーザーは『本を読んでいなければ奴隷のまま』と感じていたのだった。
コーラと同じように日々の仕事という名の奴隷狩りに追われ続ける自分は、拝金社会の奴隷でしかないとつくづく身につまされた。
『お金を恐れず自由になるのだ、黒板五郎みたいに!』
