大学生の頃、夢中になって読んでた百鬼夜行シリーズが懐かしい。 京極先生は本当に言葉の使い方が見事だなぁ…と改めて尊敬。 言葉は連続性がないのでデジタルだ、という話がまず面白かった！連続性のあるものがアナログでないものがデジタル、という意味をよく間違えて使うので今度こそ覚えておきたい。 そもそも言葉というものは不完全で、発信する側と受け取る側ですれ違いは必ず生じるもの、とわかってはいつつもどうしても「ここまでわかりやすく説明してるのになんで伝わらないんだ！？」とイライラしてしまうことが多いので、まぁそういうものだから…という気持ちを忘れずにいたい。 全然面白くなかった「シベリア超特急」を面白いと思える力を手に入れることができた、というたとえ話が面白かった。 SNSでもよく大ヒット作品が現れる度に「流行りの作品が良いと思えない」「あれを面白いと思うやつは何もわかってない」という人が出現するけど、面白いと思える能力はやっぱりあった方が良いなぁ。 自分が日常ふんわりと考えていたことを、ウィットに富んだ言い回しでわかりやすく言語化してくれている良い本だった。