
城水めぐみ
@Meg4632
2019年10月19日

川柳の森: 現代の秀句
川柳大学編集部
読み終わった
『川柳の森 現代の秀句』より。
沈む男 を見ているピエロ を見ている私/新井恵子
さくら咲き血を滲ませる非常口/石部明
コスモスがみだらに揺れて恥ずかしい/宇田ミドリ
紙の駒ゆっくり王手 王手なり/大西玉江
三月の埴輪と埴輪恋に落ち/大西俊和
人形は涙が止まらない病気/小川敦子
飛降りはできない僕は浮いちゃうんだ/加島修
いずれこの蕾も叛くうす紅よ/河島いち子
天気晴朗タンポポ死んで飛んで行く/川瀬晶子
胸の血が固まる鴇の形して/岸本きよの
皆ついておいでと尻尾光らせる/黒川佳津子
念仏を切って貼るキャラメルの箱/小林康浩
掃きぐせのついた箒を渡される/近藤ゆかり
選ばれて花の老婆と呼ばれけり/島村美津子
沖へみな向いてそれぞれ体温差/上藤多織
横丁を曲がれば住所不定なり/新家完司
生きてきた僕の首輪の大きさで/杉山昌善
勃起したままで日本佇ちつくす/曽我碌郎
妄想が朝々変じ花粉症/杣游
刺せば咲く 包丁の刃は上向きに/高鶴礼子
花が散りままごと遊びやめました/田村ひろ子
引き返す虹の半分みるために/丹原伸枝
何をそんなに猿も私も歯を出して/坪井篤子
横になりますとマヨネーズのチューブ/寺西文子
花殻摘んでわたくしだけのおそうしき/道家えい子
何だ何だと大きな月が昇りくる/時実新子
袋から出して袋にしまう夜/徳永政二
母性蹂躙ザクロに指を突っ込んで/徳道かづみ
小鳥止まる無害な枝となる私/鳥海ゆい
さくらんぼの口移しなら頂こう/中野文擴
針の穴愛はだまって落ちて行った/野原萌
恥じ入って浮き出してくる虎模様/芳賀博子
現住所枕のなかを彷徨えり/樋口由紀子
どん底で空が幾分高くなる/平井美智子
ゆっくりと水は流れて豆腐澄む/弘津秋の子
真実はまだ口の中ハッカ飴/前田邦子
仕事ですからとおもちゃになるお猿/松岡瑞枝
保護色に飽きて七色唐辛子/丸本うらら
人間の口から洩れている光/峯裕見子
黙っていると破裂しそうなプチトマト/宮本草子
勢いがあったんですね瘤がある/安井茂樹
夢を追う鰯は口を真四角に/夕凪子
高熱のピエロにかわり樽に乗る/吉田利秋
真刀とわかってからも斬られ役/米澤久男
聞く耳はもたぬひまわり西を向く/流郷貞子
コピー機で増殖される怒怒怒怒怒/渡辺美輪