
past
@lemur_531
2026年1月2日
何があってもおかしくない
エリザベス・ストラウト,
小川高義
読み終わった
ルーシー・バートンのシリーズ2作目。
今回は、ルーシーの生まれ育った土地の住人、1作目で母親との会話に出てきた人たちを中心とした連作短編。ルーシー視点ではぼかされていた(ルーシーの心がシャットアウトしていた)情景が見えてきてしまう。生々しく強烈なエピソードも多い。
アメリカの片田舎、おそらく住人のほとんどが白人で、あまり裕福ではなくて、世間が狭くて、ルーシーのように都会に出ていく者は珍奇な目で見られる(そこに羨望も混じる)世界。
意地悪さと人の良さと弱さを兼ね備えている人たちの面倒な関係性に、ああ、人間が絡み合って生きてるなあと可笑しくなるような、辟易とするような、そんな話が淡々とした筆致で綴られている。
この作品を読むことにより、1作目の読後感の色合いが変わるところが面白いし、この連作短編それぞれの生々しさが、全体を通してみると、綺麗な夕日に照らされた田舎町の美しい景色のような印象となることが不思議。
特に心に残るのは、「標識」「ミシシッピ・メアリ」「ドティーの宿屋」「贈りもの」
メアリさん、好きだ。

