
みずたまり
@ameno_ashiato
2026年1月11日
新編 オオカミは大神
青柳健二
読み終わった
子どもの頃、三峯神社を参拝したことで狼信仰があることは知っていた。
それが、図書喫茶でたまたま目に付いた『蒼い夜の狼たち』という絵本を読んで俄かに興味が湧いてきた。
もっと詳しく知りたいと同じ喫茶内で探してみるとこの本に出会った。
狼像を祀る場所とその由緒が記された旅行記。
おもしろかった。
色々な土地で、色々なかたちで人々から信仰されているものもあれば、その土地の人にすら忘れられたものもある。
害獣除けや盗難除け・火難除けとして親しまれたものもあれば、馬産地では逆に畏れられる存在だったとり様々なかたちで信仰されていた。
姿かたちも様々な様相をしている。
狼らしく怖い顔の像や狐のような細くしなやかな狼像、丸いフォルムの可愛らしい像。
これは、昔の人がニホンオオカミや野犬、ヤマイヌ、それらとの混血のオオカミを正確に区別ができなかったからだろうと言われている。
そんなおいぬ様たちを信仰の対象とした人々は、狼のかたちではなく神性を重視していたのだろう。
ニホンオオカミが絶滅した現代において、もう会うことができないニホンオオカミ自体が神性をまとい、狼信仰が復活しつつあるのではないかと著者は語っていた。
大口真神であれ、ニホンオオカミであれ、野犬やヤマイヌや混血のオオカミであれ、全てをひっくるめての狼信仰。
この信仰に対しての寛大さや畏怖の念はどこからくるのだろうか。
本著P.40
小倉美惠子著『オオカミの護符』には、〈庶民がお山に参拝する行いの源には、遥かな古代から脈々と続いてきた「山への信仰」が息づいているように思われた。わたしたちの暮らし、いや命は、今も変わらず山から生まれ出る水が支えてくれている〉とある。水への感謝は、山の信仰へと繋がっているということなのだ。
少し見えてきた気がした。
日本人にあるアニミズムの痕跡がパワースポットと呼ばれる場所へ人々を導き、現代版の自然崇拝や狼信仰の形をつくっているのではないだろうか。
俄然、日本の自然崇拝や山岳信仰に興味が湧いてきた。
今年はこのあたりを深掘りしてみようかと思う。
