凍てつく太陽

3件の記録
M市のR氏@aoi-honmimi2026年9月14日読み終わった昭和20年、北海道・室蘭で発生した殺人事件の捜査を行う特高刑事の日崎。後に続く手口が同様の事件を隠蔽する憲兵の妨害に遭いながらも、被害者たちがある軍需工場の関係者だと突き止める。そこに隠された巨大な陰謀。スルクと名乗る犯人が語る「カンナカムイ」や「国賊」とは一体なにを意味するのか。 大和人とアイヌの間に生まれた日崎は、幼い頃から差別を受けながらも、皇国臣民としてアイヌに近代化と豊かさを与えてくれた国のために働く。しかし、それがアイヌを幸福にしたのかという問いが彼に投げかけられる。先祖代々暮らしてきた土地から彼らを追い出し、名前と文化を取り上げた国はアイヌのみならず、多くの大和人をも欺き続ける。 そんな国に命を捧げる価値はあるのか、その意味を見いだせなくなった者の絶望と怒りによる凶行を食い止めようとする日崎は同時に自分の中の答えを見つけていく。 戦後を生きる私にとって、皇国臣民なんて聞くだけで寒気がするが、それを誇りとして戦地へ行った人々や銃後を守った人々が確かにいた。そこにはアイヌ民族や朝鮮人なども含まれる。そんな彼らは戦後になにを思い、どのように生きたのだろうか。

