夜明けのランプ―小品集

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潮満希@chosekido_m2025年12月26日古本屋で出逢った本何度でも読みたい結城信一が初めて出した小品集。 「アルプ」で掲載されていた文章を中心に集められた作品集であり、まるで小説とエッセーを行き来するかのような、日常の中に潜む幻想の世界へと飛翔してゆく様に、自らの心までもが引き摺られてゆくように感じられる。 個人的には『湖尻の芒』が大変に慕わしく、野添教授とゆふ子さんの物語の続きが気になって気になって仕方がない。あまりにも気になり過ぎて、恐らく続きはないとわかりつつも、ついには全集にまで手を出してしまった。また、桃源台の方にあるロープウェイのゴンドラを“赤い金魚”と表現しており、その表現力にも個人的には舌を巻いている。 古本屋で偶然見つけた作家であったが、辻邦生以来の衝撃を受けており、これまた生涯の付き合いになりそうである。