かたちだけの愛

かたちだけの愛
かたちだけの愛
平野啓一郎
中央公論新社
2013年9月1日
5件の記録
  • しま庵
    しま庵
    @jinsui
    2026年1月9日
  • **追記** 1月10日 平野さんの恋愛小説で愛し合う2人は、人から羨ましがられる色んな要素を兼ね揃えている正しい大人、というイメージがある。「マチネの終わりに」もこの本の2人も。その大人な登場人物が、自身の恋愛感情を前に戸惑う様子が愛おしくて面白い。というか、つい面白がってしまう。 ここ音読しながら読んで笑ってしまった。単純な恋愛感情をおかしな例えも使ってこねくりまわしちゃうインテリ野郎の相良が可愛い。 「相良は、自分の動揺をすっかり持て余して、こんなことには、未熟だった十代の頃の方が却って慣れ親しんでいて、それなりに対処の方法を心得ていたように感じた。 先に愛し始めた人間にとって、恋愛は常に、神秘的な人事問題である。それは、たった一つしかないポストを前にして、ライヴァルに出し抜かれ、理不尽な評価に愕然とする勤め人の僕悩と、恐らくは相通じるものである。 彼は、その恋愛に於ける人事を、客観的な、フェアなものだとはさすがに信じなかった。縦から見ても横から見ても、自分より愚劣としか思えない男を、好きになった相手が選ぶというのは、幾らでもあることだった。本当に愛されるべきはこちらなのだと、万人が同意してくれたとしても、当の相手が、それでもあっちの方がいいと言うのなら、理屈を説こうが、実利を説こうが、毒を説こうが、無駄な話だった。 相良自身、その選ばれない立場だけでなく、選ぶ立場も、選ばれる立場も、それなりに経験して、いつかそのことを、自然に受け止めるようになっていた。見た目一つ採ってみても、好き嫌いはどうしたってある。色々な理由が折り重なるようにして、人は、或る人のことは好きにならず、別の或る人のことは好きになる。そこには必ず、一握りの神秘がある。」(p162,163)
  • 25
    25
    @acbks_
    2025年7月20日
    今回とて平野氏から人生における良い問いたちをいただきました
  • あおい
    あおい
    @booklover_aoi
    2025年5月10日
    2025.5.10読了。 『マチネの終わりに』『ある男』を読んで、平野啓一郎さんの他の作品に興味が出てきて読んでみました。 今まで読んだ作品と違うのは俗っぽいスラングのような表現が今まで読んだ作品と比較して多いこと。 最初は堅めの文体に時々混ざっているスラングに少し違和感がありました…笑 恋と愛、恋愛、様々な人たちがテーマに選ぶものを、平野啓一郎としての解を描いたのだなという感じがしました。 久美については、私はなんだかキャラクターとして掴みどころがなくて、最後まで彼女がどういう考えを軸として行動していたのかいまいち理解できず。 男たちの中でよりよい男に自分を強く欲する意志を明示した上で略奪されたいという意識がある、というのは作中で他者が言及していますが、そういう側面はあったかもしれないと思いつつ、なぜそういう考えに至ったのかなどが不明で、魅力がいまいち掴めないまま読了してしまいました。 誰にとっても一定の魅力がある魔性の女って描くの難しいんだろうし、そのイメージがそもそも私が理解できないものだったのかなと読み終わって思いました。 個人的にパートナーに依存して生きる、気持ちを測るためにパートナーを試すなど、そういう思考があまり好きじゃないからかもしれないです…笑 デザインの話が出てきていて、そのあたりはとても興味深く読みました。 見た目だけじゃなく、コンセプトに合わせた機能を備えて初めてデザインだと思っているので、そこを仕事として追求しているところは、仕事の仕方としてとても素敵だなと思いました。
    かたちだけの愛
  • さと
    さと
    @saty_1103
    2025年3月10日
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