

あおい
@booklover_aoi
子どもの頃から活字大好き。
絵本、漫画雑誌、図鑑、教科書、資料集、パンフレットなど、活字ならなんでも読みたかった幼少期。
卒論でさすがに活字を読みすぎたようで、社会人になってから少し読書から遠のいてましたが、ここ数年また読書にハマり始めました。
現代小説も好きですが、設定作り込みファンタジー、ノンフィクションも大好きです。
- 2025年8月24日わるい食べもの千早茜読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.8.24読了。 面白くて一気に読んでしまいました。 食べものにまつわるエッセイなのですが、千早茜さんの目を通すと本当に面白い。 本で出てきた食べものが魅力的なのもとてもわかるな、と思いました。 小学生の時は『三毛猫ホームズシリーズ』に出てきたウインナーコーヒーに「コーヒーにウインナー入ってるの?それは本当においしいの…?」と思い(数年後にウインナーコーヒーはウインナーが入ったコーヒーではないことをちゃんと学びました)、『冷静と情熱のあいだ』のアマレットが気になってお店で見つけて飲んでみたり、私は食べものよりも飲みものに関心があるかもしれません。 あと、私の好きな中田屋のきんつばが少しだけですが出てきて嬉しくなりました。 千早茜さんのように強靭な胃袋を持ってたら私ももっと色々食べたいものあるのにな、と思います。 食への貪欲さも見習いたい。 私は食べるのが好きだけど、作るのが面倒で休日は胃袋を満たせればいい、という雑な食事をしがちなので…。 続編もあるようなので、とても楽しみです。
- 2025年8月24日読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.8.24読了。 『神去なあなあ日常』の後日談。 今回は夜にちなんだ話で、一話目は村社会のおおらかな性事情が描かれているので苦手な人は気をつけた方がいいかも…笑 (『神去なあなあ日常』のお祭りもそっち系ですが) お稲荷様の話は、神様をうまく使って失せ物が戻ってくるようにする人の知恵なんだなと思いました。 村という小さいコミュニティだからこそ、悪いことをしてしまった時に公的に罰せずに穏便にことを収められるのならそうしたいから、このシステムが機能してるんだろうなと感じました。 三浦しおんさんは民俗学を勉強された上で作品に落とし込んでいるので、日本のどこかにこういう村がありそう、というリアリティに繋がっているのだと感じました。 解説でもオコゼは九州から東北まである慣習とのことですし。 山に神様がいる、と思うのは、人の力が及ばないことを理解して境界線を引くために神様というシステムを構築したのかな、と考えたりしています。 人が安全に心地よく生きるために神様というシステムを構築したと考えると、各地の神社の謂れなんかも今よりずっと面白く感じられるのかも、と思いました。
- 2025年8月21日恋形見 (徳間文庫)山口恵以子読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.8.21読了。 タイトルから恋愛要素が強いかと思っていたのですが、一人の女の人生を描いていて、そんなに恋愛要素は強くないと感じました。 おけいのマーケティングに関する感覚があったからこそ淡雪木綿は売れたのだなと思わせてくれる書き方で、そこに商売人としての誠実さの筋をきっちり通していたのが読んでいても気持ちよかったです。 不当に買い叩くと、一時は利益は上がるかもしれませんが、長期で見た時に不利益の方が大きくなると思います。 あと、人の信頼はお金を積んでも買えない。 信頼は日々こつこつと積み上げていくしかないし、信頼に重きを置かない人には仕事として甘いと軽んじられるけど、それでも自分の信念を貫くおけいに好感を持てました。 自分の結婚相手はもうちょっと吟味してもよかったのでは?と思うけど…笑 女は離婚歴があった方が仕事がやりやすくなることがあるのは今も昔も変わりないのかなぁと思ったり。 螺鈿細工の櫛が、今で言うジャーナリングに近い役割を果たしていたのかなと思いました。 一日の振り返りと目標の確認。 恋愛要素は極薄なので、商人の一代記として読むと面白いと思います。
- 2025年8月18日
- 2025年8月9日人間に向いてない (講談社文庫)黒澤いづみ読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.8.9読了。 少し前から気になっていたものの、メンタル整ってる時のほうがいいかな?と思って読むタイミングを計っていた本。 あらすじで構えすぎてしまっていただけで、内容はそこまでメンタルがやられる系ではなかったです。 息子がクリーチャーになるという設定からどこを終着点にするのか、と思っていましたが、私は読み終わった時によい落とし所を作ってくれた、と感じました。 変異した人たちの描写がリアルで嫌悪感を想起させるので、そういうのが苦手な人にはおすすめできないのですが、人間心理がリアルなので、少しでも気になるなと思った人には読んでみてほしいです。 家族という集団として括られていても、本人たちが相手への理解を深めようと心をくだいたり、相手のことを考えて行動するという努力を怠ると、家族だろうと分かり合えない存在になるというのは世の中の様々な媒体を通して情報として入ってきます。 ただし、分かり合えないから排除していい存在になるわけではないし、生命を脅かしていいことにはならないと思います。 自分が理解できない存在になって、種族としても自分と違うものとなった時に、排除する正当性を得てどういう行動に出るかがとてもリアリティがありました。 自分と違うものは排除していいと思うことが「正しい」と考える危うさを、この作品を通して改めて感じました。 人間心理や集団心理についても気になってきたので、ちょっと興味を持てそうな本を探してみようかなと思います。
- 2025年8月3日スペードの3朝井リョウ読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.8.3読了。 自分のことではないのに自分のことのように読んでしまう物語でした。 なので、読んでる最中ちょっとしんどかったのでほぼ一気に読みました。 なんなら、読み終わった直後の今もちょっとしんどいです…笑 他人からどう見えるかが気になる女性たちの物語で、行動の裏の本音が赤裸々に書かれていました。 「誰かのため」が自分の欲求を叶えるための建前だったり、「誰かが求める」それらしいエピソードをさも本当のことのように語ったり、生きてく中で強弱はあれどしたことがあるようなことを描いていて、朝井リョウさんの言語化能力の高さがすごかったです。 他人軸から自分軸に移すのってなかなか難しいので、本人が気づいて、そこから行動を少しずつ変えていくしかないんだなーと思いました。 行動を変えれば結果も変わるし、結果が変わったことで思考も変わる。 変われた人は過去に得た体験があるから揺らがない。 自分が知ってる経験の中でだけ生きていると、変化は起こらないので大きな成長もないし、手に入れたいものもずっと手に入らないのだな、と改めて思いました。
- 2025年7月28日読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.28読了。 日頃の仕事への取り組み方を振り返るために、読んでよかった本でした。 「記憶せずに「記録」する」は本当に私が今取り組んでいることなんですが、多くの人は多少煩雑なことでも頑張って覚えようとしちゃうんですよね…。 私は作業より判断に脳のリソースを使った方がいいと思っているので、作業はその方法を記録しておいて、必要な時に見たらできるくらいにしておきたい。 作業に近いことは、近いうちにAIにどんどん置換されるのだろうと思ってます。 働ける人数が減少していくのだから、それは程度の差さえあれ進んでいくんだろうと思います。 今から人間がやるべきことに注力していかないと、せっかく数年かけて覚えた仕事がAIに切り替わって仕事自体がなくなるということになりかねないな、と。 この本はいかに作業を減らして、効率よく業務を行えるか、仕組みづくりをしていけるかについて書かれているので、とても勉強になりました。 目標を達成させるための仕組みづくりは、読書習慣や試験勉強などで経験してきたので、いかに仕組みづくりが大切かは実感してます。 もっと効率よく働けるはずなので、たくさん学んでよりよいアウトプットができるようになりたいなと思います。
- 2025年7月28日辞書と睡眠ヨシカワヨシオ読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.28読了。 不思議な世界観の作品でした。 いつの時代なのかも明確じゃないし、日本みたいで日本じゃない、パラレルワールドを覗き見しているような感覚がずっとありました。 現実と非現実のぎりぎり現実寄りだったものが、最後には非現実に向かう感じで終わったのも、他にはない読後感でした。 辞書をはじめから読むということは、小学生の時にやったことがあります。 友達と、なんでか「辞書最初から読んでみよう!」ってなって、最初はどこまで読んだか学校で報告してたんですが、最初は面白くても途中から飽きちゃうんですよね… ストーリー性なんてもちろんないし、説明文もおかたいし、知識を満たすよりもつまんないが先に来てた記憶があります。 「あい」あたりで早々に挫折したような気がします笑 淡々と辞書を読み進める、日々のルーティンが決まっている、なんだか人間のふりをした違う何かなのかもしれないな、とふと思いました。 夜に仄かなあかりの下で読むのが、この小説の雰囲気を最大限に楽しめると思います。
- 2025年7月27日隠居すごろく (角川文庫)西條奈加読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.27読了。 冒頭は徳兵衛の偏屈爺っぷりにちょっと嫌気が差してたんですが、我慢して読み進めるうちにどんどん話が転がっていって、最後は徳兵衛が短気だけど人情味溢れるいい爺になりました。 西條奈加さんはお名前は知ってはいたものの、なんでか読まずにいたのでこれが初めて。 江戸の暮らしや商いについてなど、とても知識が豊富な方なのだなと感心しました。 物語を乗せる土台がしっかりしてると安心して読めます。 人を一人ずつきちんと性質が違う人として描いてくれているので、よくあるキャラクター設定でもその人個人としては認識できたことで、物語により深く入り込めたと思います。 お登勢だけは終盤まで性格が掴みきれませんでしたが、それも作者の計算のうちで、後半からお登勢への好感度が爆上がりしました笑 ラストの終わりも短くても光景が思い浮かぶ、潔い終わり方でよかったです。 他の作品も読みます!
- 2025年7月26日めぐり逢いサンドイッチ谷瑞恵読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.26読了。 サンドイッチのお店と、その周りの人たちのお話。 サンドイッチは子どもの頃から好きで、お弁当でサンドイッチを持ってきている子がクラスにいて、「おしゃれ!」と思った記憶があります笑 我が家のお弁当はご飯&茶色いおかずメインでしたが、パンよりご飯の方が腹持ちがいいからという母の考えがあったので、ご飯と茶色メインのご飯に合うおかずでも嫌だと思ったりはしてませんでした。 そして自分でお弁当作るようになると、やっぱりご飯がいいんですよねー。 パンだとすぐお腹空いちゃう笑 なので、「ランチはサンドイッチ」という人に憧れがあるまま大人になりました。 小野寺さんが食べてるコロッケサンド、衣が少し厚めで、揚げたてのコロッケをパンで挟んで食べたらお腹のもちもよさそうだし(ここ大事)、衣がサクサクでおいしそう、と思って読んでました。 パン屋さんの川端さんが、こだわりが強くて人を上手く頼れないのが少し自分に似ててわかるなと思ったり。 理由があってその方法なのに、理由を理解してもらえなくて適当に対応されたり、勝手に違う方法で対応されると、「やっぱり自分でやろう」ってなっちゃう。 面倒な性質だと自分でもわかってるから、最初から自分でやれる範囲でやってて、そのうちできることが増えた結果キャパオーバーしそうになるところも同じ…笑 途中から私への戒めのためのお話かな?と思いつつ読んでました。 はんぶんこの話は、理由がわかれば話の前半で感じていたものと180度見え方が変わりました。 親だって子どもが生まれた時から親という役割も増えただけで、一人一人みんな違うし、なんでも子どもが思う通りに対応してくれるわけじゃない。 子どもだからこそ、周り友達の親の話などから、「親だったら普通こうしてくれるのに」と狭い範囲の統計からそう思っちゃったりするんですよね。 そもそもしてくれるだろう、という考えがある種の子ども特有の傲慢さでもあるんだと思いますが。 親だって自分と違う人間だから、言葉で伝えないと伝わらないってことを、何かと失念しがち。 そして、子どもと一緒に、同じ目線で友達のようにいられる親も素敵だよなと思いました。 笹子のことなど、ちょっと消化不良なところもあったので、次作でわかったりするのかな?と思っています。
- 2025年7月24日いつも旅のなか (角川文庫)角田光代読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.24読了。 旅も好きだしエッセイも好きなので読んでみた本。 「その町に流れる時間軸に、すっと入りこめるときがある。どんな町でもだいたい、滞在三日か四日目でそういうときがやってくる。そこでくりかえしおこなわれている日常が、肌で理解でき、自分がそこにくみこまれているのだと理解する瞬間。」 この文章を読んだ時に、京都旅行に行った時を思い出しました。 真冬でオフシーズン。 雪が降るかもしれないという予報が出てたくらい気温が下がっていて、観光客もまばらでした。 連泊でホテルを取って、毎日歩きか公共交通機関で移動。 同じところから出発して帰ってくるようになると、その街の空気に自分が馴染んできた感覚になったことを思い出しました。 旅は本当に一期一会で、同じところに行っても毎回違う発見があります。 旅は楽しくて面白いものだということを思い出させてくれた本でした。
- 2025年7月22日キッチン「今日だけ」十三湊読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.22読了。 『ハンチバック』がなかなか重かったので、次は明るい雰囲気の小説が読みたくて、Kindleで目についたこちらを読みました。 初めましての作家さんでしたが、登場人物がみんなキャラクターがしっかり作られていたので続きはどうなるんだろうとわくわくしながら読みました。 恋愛に主軸を持ってきてなかったことで、作品のテーマがぶれなかったのもよかったです。 好きなことって、それをしてない時でも事あるごとに考えるし、目の前のことと好きなことを結びつけてアイディアを探してしまうのあるなーと思いました。 女性を抑圧してコントロール下に置こうとする男性が数人出てきますが、こういう人いるよなーと思って読んでました。 彼ら個人だけが悪いわけではなく、環境や時代もあるので一概にその人だけは責められないのですが、されてる方はしんどいんですよね…。 対処法が女性側が逃げるとか避けるだけではないところに着地させたことに好感が持てました。 逃げたり避けたりしても根本的な解決にはならないので。 間借りカフェやシェアキッチン、ここ数年で増えてきてるなーと感じます。 お試しで店舗を構えられること、空いている場所を有効活用できることは借りる側も貸す側もお互いにとってメリットだと思うので、よい形態だなと思ってたりします。 櫂さんが今後どうするのか気になるところで終わっちゃったので、続編とかあるのかな?と少し期待してます。
- 2025年7月21日ハンチバック市川沙央読み終わったKindle Unlimited積読消化@ 自宅2025.7.21読了。 読みたいけど読むタイミングを逸していて、やっと今日読みました。 「生きていること」を描いた作品でした。 日本社会で見えなくされているものを、抑制も誇張もせず、そのまま書いたのだろうなと感じました。 見えないと「ない」ことにされてしまうし、今の社会では確かに「ない」ことにされていることが多いと思います。 そして「ない」ことにされているせいで、さらに偏見や忌避感を助長しているとも感じます。 とても考えさせられる作品でした。
- 2025年7月21日読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.21読了。 数年前から気になっていて、Kindle Unlimitedで見つけて一気読みしました。 評価件数が2,000件以上で、しかも高評価ってどういうこと?って思って気になっていました。 実際に読んでみたら、大人が読んでも面白い、構成もよく練られた作品でした。 前半はミステリの要素があって、後半は種明かしと後日譚という構成でした。 私がなによりいいなと思ったのは、人間心理をきっちり描いてくれていること。 目先の欲望に忠実で、自分がやりたくないことは誰か他の人が代わりにやってくれることを待っている。 上手くいけば持ち上げるし、上手くいかなければこき下ろす。 そうそう、これが人間って思いました笑 昨日『大統領の執事の涙』観たのもあって、人って時に非常に利己的で排他的で怖いなと感じていたのもあるかも。 自分が信じるものを擁護して、信じないもの、嫌いなものは徹底的に排斥する。 序列を作ったり、分断することしかできないと、世界は窮屈になっていくと思います。 勇者パーティがみんな天邪鬼だったり偏屈だったりするのも味があってよかったです。 この作品でRPG作ってくれたら楽しく遊べそう。 マリアの攻撃力そこそこ高そうだから、回復だけじゃなくて序盤は物理攻撃でも活躍してくれそう笑 ライトノベルじゃない作品も書いて欲しいと個人的には思っています。
- 2025年7月19日神去なあなあ日常三浦しをん読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.19読了。 三浦しをんさんは、下調べをきっちりして作品を描いてくれるので安心して読めます。 土台がしっかりしてるので、その上にファンタジー要素が乗っても揺らがない。 林業については全然知識がなかったので、そのあたりも学びながら読めました。 田舎の商店の雰囲気や、土地の者と余所者の線引きなど、田舎育ちの私からすると感覚的にわかるなーと思うこともありました。 勇気くんは最初こそ戸惑っていたものの、仕事や村のことを肯定的に物事を見ることができたから受け入れられたのだろうなと思います。 自分の価値観にそぐわないと否定から入る人もいるので、そういうタイプだとこういうコミュニティに受け入れられるのは難しい。 あと、スギ花粉怖いなって思いました。 文字を読んでるだけなのに、想像だけで鼻がむずむずしそうでした…笑 木材としての価値と花粉の怖さ、杉のことをちょっと知れました。 次作も気になります…!
- 2025年7月18日アラジン小倉銀時読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.18読了。 せめて後半は一気読みすればよかった、と読み終わってから思った本。 仕事の休憩時間などの隙間時間に読んでたので、後半の怒涛の展開を細切れに読んでしまったことで物語の勢いを悉く削ぎ落としてしまったのだと思います。 読み終わった瞬間の感想は「え、これで終わり?」でした笑 面白いところで読むのをやめてしまってたことで、期待値が上がっていたのかも。 あと、Kindleだと残り何ページくらいかがパーセンテージでしかわからないので、紙の書籍と違って終わりまでの推測が立てにくいのもありました。 (読み始めてからパーセンテージの進みを見て、「あ、これ結構ページ数多い本かも」と気づいたりしてます…笑) 京都が舞台なのですが、なぜかこてこての大阪感をずっと感じながら読んでました。 はんなりとか古都とかそういう風味は一切なくて、しっかり地に足ついた現実感しかなかったからかも。 自分の中の京都の勝手なイメージがあるから、実際に本を読んで感じたイメージを、京都ではなくてイメージに近い大阪に当てはめて読んでしまっていたのかもしれません。 話の作り込みは面白くて、実際にやろうとしたらできるのでは?というリアリティのある設定が私はとても好きでした。 タイトルに『アラジン』とつけた作者の肝も据わってるな、と思いました。 ディズニーのイメージ強すぎて、避けそうなところを敢えて選んだところがすごい。 (Readsもタイトルで検索したらディズニーしか出てこなかったので作者名で検索しました) タイトル負けしない世界観を作り上げてるからこのタイトルをつけられたのかも。 魔法もランプも出てこないけど、確かに『アラジン』。 読む方は、せめて後半だけでも一気に読むことをおすすめします…!
- 2025年7月13日センスは知識からはじまる水野学読み終わったKindle Unlimited積読消化@ 自宅2025.7.13読了。 センスは才能ではなく後天的に身につけられるもの、ということを論理的に説明してくれています。 水野さんの思考プロセスを開示してくれているのでとても理解しやすかったです。 私が感覚でやっていたことも言語化してくれていてとてもすっきりしました…! この本を読んで、学生時代に自分に似合うファッションってどういうもの?と考えて、自分の体型や第一印象から受けるイメージ、自分が与えたいイメージなどを考えて服を選んでいたことを思い出しました。 なので、当時流行っていたファッションでも自分に似合わないものは取り入れない判断をしていたので、失敗はあれど大失敗はそこまでせずに済んだのでは、と思っています。 スタイルいいね、と言ってもらえるのは、多分この自己分析に基づいた服選びのおかげだと思っています笑 物を売る時に、どこを切り口にすれば相手に響くのかを考えないと成果が変わるのも本当にあるある。 価値を伝えることと、相手のライフスタイルや用途に合っていることが噛み合わないと買ってもらえないので。 これをうまく噛み合わせると、今まで売れなかったものも売れるようになったりするんですよね。 『感受性+知識=知的好奇心』という公式が大人になってからこそ必要だと水野さんは書いていましたが、私もこの公式を意識して、時々自分の好き嫌いとは違うベクトルでものを選んでみたり、行ったことのないところに旅に出たりしてみようと思います。
- 2025年7月13日鳥肌が穂村弘読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.13読了。 「こわい」をテーマにしたエッセイ。 ホラーとか怪談系のこわいのは苦手ですが、こういう怖いは大丈夫なので面白く読めました。 「知らないからこわいけど、知ったらこわくない」こともあるし、「知らないからこわくなかったけど、知ったらこわい」もあるの、本当にそうだなと思います。 冷凍庫から通帳出てくるのこわかったな…。 カロリーこわいもある。 私はカロリーよりも脂質がこわいけど笑 「え…、こわっ!」って思わせる文章描ける穂村弘さんすごすぎる… じわじわくるし、文章が入ってきやすいので終わりまで興味深く読めました。 夏に読書でちょっと涼しくなりたい方におすすめです。
- 2025年7月12日どうしても生きてる朝井リョウ読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.12読了。 前編読み終わって、「正にこのタイトル通りだった」と思いました。 一編目の『健やかな論理』は本当に私も思うことがあったので言語化してくれてとてもすっきり。 婚姻生活を営んでいない妙齢の女性ということで腫れ物みないに扱う風潮あるよなーと思いました。 身内の方が露骨だったり。 それは「健やかな論理」に当てはまってない、異物になってしまっているからなのかも。 おかざき真里さんの『ずっと独身でいるつもり?』にも通ずるものがある気がしています。 独身と離婚経験者という違いがあっても、落第生、腫れ物、みたいな根本の扱いは一緒のような。 朝井リョウさんは物事をよく観てよく考えている方なのだな、と感心しました。 『籤』も印象的でした。 性別で外れ籤、確かにそうかも。 男女の立ち位置の差は『そんなの痛いに決まってる』の良大の意識の変化からも読み取れるように、「男だから」収入が上でありたい、「男だから」仕事に集中したい、なと、主語が自分じゃなくて男になる人ってリアルでも結構な比率でいるよなーと思いました。 「男」であるために不当に女を扱う人もいるし、そういう行動を正当化するために自分は「男」だから、という人もいる。 リアルに描かれすぎてて読み終わってすこししんどいです…笑 朝井リョウさんは男視点も女視点も描ける稀有な作家だなと思いました。 人間の本質を観る力がすごい。 身近にいる人たちの内情や内面を見てしまった気持ちになりました。 これは他の作品も読まないと。
- 2025年7月6日黄金蝶を追って相川英輔読み終わったKindle Unlimited@ 自宅2025.7.6読了。 とても久しぶりにSFファンタジーを読みました。 短編ですが、どの作品も登場人物像が頭の中に描きやすくて、一人一人印象に残りました。 出世争いからの脱落者、よくある題材ですが、現実世界でもよくあるから題材になるんですよね。 私は出世に興味がないので社内政治には関わらない派ですが(知らないうちに巻き込まれてはいますが)、出世したい人たちは人脈とか派閥とか大変だなーと思います。 『日曜日の翌日はいつも』の設定では、北村薫さんの『ターン』を思い出しました。 『ターン』は決まった時刻を境に同じ日を繰り返しますが、『日曜日の翌日はいつも』は、別軸の世界線に行ったらそこでの時間は進むという違いがありました。 自分で抱えるには辛いことがあった時、人は何かを追求する原動力になることがあることを本作を読んで思い出しました。 しんどい時こそ没頭できるものがあることに救われることがあるのは私も体験しているので、追体験した気持ちになりました。 他の作品はまたがらりと雰囲気が違うようなので読んでみようと思います。
読み込み中...