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あおい
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@booklover_aoi
子どもの頃から活字大好き。 絵本、漫画雑誌、図鑑、教科書、資料集、パンフレットなど、活字ならなんでも読みたかった幼少期。 卒論でさすがに活字を読みすぎたようで、社会人になってから少し読書から遠のいてましたが、ここ数年また読書にハマり始めました。 現代小説も好きですが、設定作り込みファンタジー、ノンフィクションも大好きです。
  • 2026年9月16日
    猫にかまけて 猫にかまけてシリーズ (講談社文庫)
    おそらく町田康さんの本を初めて読んだと思います。 名前は知ってたけれど、なんだか読む機会がなく、猫のエッセイを書いてることを知って読んでみました。 特徴的な文章ですが、読みにくいということはなかったです。 私は生まれた時から2匹の猫と暮らしていたのですが、猫は本当に興味深い動物だと思います。 うちの猫は兄弟でしたが、顔立ちも性格も全然違うし、身体能力も違う。 人のそばにいたい時は寄ってくるし、そうじゃなければ人のいない部屋にいたり外に出たりと、自由気ままな動物だと感じていたのを思い出しました。 ココア、ゲンゾー、ヘッケ、奈奈という猫たちが登場しますが、みんなそれぞれに個性があってとても面白かったです。 猫に語らせる時に「マチダさん」と自分のことを呼んでいるように書いていて、猫たちと町田さんの自立した関係性を感じて、お互いによい関係を築いているのかなと思いました。 猫と暮らすのはかけがえのない時間だったということを思い出しながらの読書でした。
  • 2026年9月16日
    九重家献立暦 (講談社タイガ)
    消化不良でもやもやした読了感でした…。 冒頭で、主人公は祖母(血縁上は叔母)と、母が駆け落ちした相手の息子と同居することになります。 木綿商であった九重家の行事を民俗学の卒論にしたいと母の駆け落ち相手の息子(主人公の同級生)が下宿してくることでこの同居となったわけですが、父の居場所を突き止めるために父の駆け落ち相手の家に住むってなかなかぶっ飛んでるなと思いました。 後半で祖母と母が連絡を取っていることがわかるのですが、祖母の言い分の身勝手さと、主人公の視野の狭さ、どちらも理解できずに非常にもやもやしました。 人の目を惹きやすい容姿だからと言って、男に媚びることになるから笑うことをやめろとか理不尽すぎる。 アンバランスだから変な男が寄ってきやすくなるんだろうし、変な男が寄ってきても自衛できないし、笑ったりしないことで友人関係も希薄。 子どもの頃は養育者の影響が大きいと思うのですが、ある程度大きくなって自分で考えることができるようになれば、自衛の方法だってネットや書籍で調べられるし、友人関係だって上手く築く方法はあるはず。 おかしいと思いながらも言われた通りにして、うまくいかないと相手のせいにする他責思考だからいつまでも自分は不幸だという考えから抜け出せないのでは?と思いました。 性被害に遭ったことを同性に相談して、その相手が自分に対してコンプレックスを持っている場合には自慢や自意識過剰と捉えられることはあることはわかりますが、期待した回答が得られなければ大学の学生相談窓口を利用するとか、行政の窓口に相談するとか他にもできることがあったのでは?と思ってしまいました…。 教授と友人どちらにも取り合ってもらえなかったから、そこで心が折れてしまったのかもしれませんが。 主人公の気持ちの流れや思考がいまいち掴めなかったので、どうしてその行動に至るのかが理解できなかったからもやもやしたのだと思います。 民俗学の知識は面白かったし、日々よ献立や行事のメニューについての描写は楽しめました。
  • 2026年9月12日
    脱・自責思考 マンガでわかる我慢しない生き方
    Testosteroneさんはわかりやすい言葉で本質を教えてくれるので、時々思考が行き詰まった時に助けられています。 言葉で伝える力が充分にあるので、個人的にはマンガはなくてもよかったかな。 マンガが入るとKindleはテキストデータではなく画像データとして処理するのか、テキスト部分でもハイライトできなくなるので、いいなと思ったところにハイライトできなかったのが少し残念。 嫌なこと言ってくる人には反応するな、と繰り返し書いてますが、『反応しない練習』にも通ずるところがありますね。 私は疲れてなければ受け流せるんですが、疲れてくると真っ正面から受けてしまって受け流すのに余計な労力を割いてしまうので、そもそも疲れないようにするのが大事だなと思いました。 疲れると判断力も鈍るし、感情的になりがちだし、いいことない。 加えて自責思考だとさらに本来追わなくていい責任を負ってしまってしんどくなっちゃうので、「自分を幸せにする」という思考を意識していきたいと思いました。
  • 2026年9月12日
    海神の娘 黄金の花嫁と滅びの曲
    シリーズ2作目。 全く没入できないまま読み終わってしまいました…。 沙文と沙来の確執が軸になっていますが、いまいちその感覚が実感できないままストーリーだけが進んでいってしまった感じがしました。 政に関しても、海神のせいにしておけば大体のことは上っ面だけでも同意を得られるから、登場人物が主体的に行動している感じがしない原因なのかも。 だから困ったことが起こると登場人物は苦悩だけしてて、状況に流されてる感覚になるのかなと思いました。 人が悩みながらも主体的に生きていくストーリーが好きなので、私にはハマらなかったのかなと思いました。
  • 2026年9月12日
    海神の娘
    海神の娘
    世界観の構築が上手いな、と思いながら読みました。 言葉の選び方で世界観を構築してるのだと思います。 ファンタジーはどこまで作り込むかで読者の没入感が変わると思うのですが、「この世界の理」を読者に理解させられれば現実世界では非常識なことでも受け入れる下地が整うのかなと思います。 海神が何者なのか、どこまで世界の根幹に根ざしているのかがわからないところから物語は始まりますが、少しずつ理解できる構成になっていました。 琳が憤りを感じた託宣の理由が最後の話で明かされるのですが、神と呼ばれるものが人の理から外れたものであることが感じられるようになっていました。 現実的というよりは神話のようなイメージの読後感でした。
  • 2026年9月11日
    花菱夫妻の退魔帖 六
    シリーズ6作目。 長らく追いかけ続けた浅草の事件の真相の核心に迫ってきて、次作が気になります。 薗部らくというキーパーソンが登場したのもあって話が大きく動きましたが、これはどう進むんだろう。 警察との繋がりもできたので、より情報が入ってきやすい体制が整ってきたなと思います。 テイカーとギバーという考え方がありますが、南條や薗部らくの姉はテイカーだったんだなと感じました。 人から利益を搾取するために頭を使う人たちだから、常識や性善説に則って考えると行動動機が読みにくい。 松印のことや南條と銀六の関係性など、まだわかっていないことがあるので、今後明かされるのかなと思っています。 後半の怒涛の展開で忘れてたけど、婚礼の場面が描かれていて、当時の華族の結婚式ってこんな感じなのかと思ったりもしました。 家で支度して、花嫁衣装で車乗るの大変そう。 綿帽子とか車の天井に引っかかったりしそう。 衣装も重いだろうし、汚すの怖いから気を遣うだろうし、会場着いたら体も心ももう疲れてそうだなと思いました…笑 旧鹿鳴館で結婚式が行われていたことも知らなかったので、時代に思いを馳せるのが楽しかったです。 次作も楽しみです。
  • 2026年9月9日
    花菱夫妻の退魔帖 五
    シリーズ五作目。 今作も着物の描写と色々な食べ物がおいしそうに感じるのは変わらず。 季節は秋になり、菊見をしたりと季節を感じるイベントが盛り込まれていて、当時はこういうことを楽しんでいたんだなと思いを馳せたりしました。 スマホとかないし、移動も楽しみつつ五感で楽しんでたのかなと思いました。 今回は淡路の君も活躍の場があり、淡路島で得た淡路の君の印象もあって、淡路島に行く前とは印象が違うように感じられました。 悪霊を喰らうのか、成仏させているのか、今後そのあたりの謎も解けていくんだろうなと思います。 孝冬の兄実秋の関係性も少し見えてきて、浅草の事件の核心にも少しずつ迫っていくんだろうなという流れでした。 鈴子の細やかさは人をよく見ていて、想像もできるからこそなんだろうなと改めて思いました。 相手を慮って障子をきちんと閉めたり、警戒している子どもとの距離感のとり方をお菓子と言葉遣いで和らげたり。 自分が感じたことから考えて、どう行動すればよいか考えられる人だなと。 孝冬は人の警戒心を和らげたり、それとなく距離を詰めたりできるし、相手の様子からどのような人柄かを推し量ることができるので、この二人で行動してたら調査は捗りそう。 時代もあってみんな割とすぐ家に上げてくれるし、人の住所を教えてくれたりするので、「防犯とか個人情報とか大丈夫かな?」と思っちゃったりしますが、そういうおおらかな時代だったんですよね。 次作も読むのが楽しみです。
  • 2026年9月9日
    花菱夫妻の退魔帖 四
    シリーズ四作目。 今回は滝川家長男の嘉忠の縁談がベースになりつつ、依頼のあった幽霊騒ぎについて調査していく感じでした。 松印についても新たな情報が出てきたし、次でまた話が進むことを期待します。 物語の季節が残暑で、ちょうど今の季節と合っていて、着物の描写が想像しやすかったです。 暦が秋になったら、秋らしい装いを楽しみたいのはとてもわかるので。 次作も楽しみです。
  • 2026年9月7日
    花菱夫妻の退魔帖 三
    シリーズ三作目。 想定より飽きずに読み進められています。 今回は淡路島が舞台で、神事が中心なのかと思っていたら、そのシーンは意外にあっさりでした。 幽霊騒動が今回もありますが、その背景がやるせなかったり、人の業の重さを感じるもので、色々考えさせられました。 淡路の君は怨霊に近いものしか喰わないのかと思っていたら、そうでもないのかもとうシーンもあったり。 今回も着物の描写を楽しめました。 柄を見立てるのとか楽しそう。 羽織と着物と帯と半衿と簪、アイテムが決まってるからこそ深いこだわりを持たせてられるんだろうなと思います。 鈴子はあまりコントラストの強い着物を着ないのと、今作は淡路島の温暖な気候の雰囲気もあってかやわらかい色味のコーディネートが多かったように思います。 初登場の人物が多かったのですが、鈴子の物怖じのしなさが遺憾無く発揮されていて読んでいてちょっと気持ちよかったです。 『「おまはんは恐ろしい御霊にえらい好かれとる。それがええことなんか、悪いことなんか、どっちに転ぶかはうちには見えん。ただ、おまはんが漕いで出ようとしとる海は、嵐や」 訊き返す間もなく、キヨはひと息に言った。鈴子はぽかんとするほかなかった。なにを言われたのか、すべて理解できていない。しかし。 「漕いで出ずとも、嵐は嵐でございます。わたしは、家のなかで嵐をただ見ているわけには参りません」』 この返しがするっと出てくる鈴子はすごい。 しかも理屈で考えずに返してるあたり、普段から鈴子にとっては当たり前の考え方なのだな、ということが伝わる文章だなと思いました。 孝冬の溺愛度も増してきているのですが、節度を持った接し方なので胸焼けしないところもよいです。 自分のことを当たり前の様に思いやってくれるし、度胸も行動力もあるし、そばにいたら惚れちゃうよね。 四作目は東京が舞台なのかな。
  • 2026年9月6日
    花菱夫妻の退魔帖 二
    シリーズ二作目。 今作も着物の合わせの描写が楽しめました。 『淡い紅藤色の地に紫陽花が描かれた紗の羽織、衣桁には白いぼかしの入った鳩羽鼠の地にやはり紫陽花を描いた紋紗縮緬の単衣、象牙色の地に銀糸で観世水を刺繡した絽の夏帯がかかっている。』 着物は全然詳しくないのですが、色合わせやモチーフの組み合わせ方が読んでいるだけで楽しくて、想像ですが目の保養になっています。 鈴子が凛としたタイプの美人なのもいいです。 他にも雪子と朝子は好みが違うんだなとか、千津は年嵩だから少し落ち着いた色や柄を選びつつ、モチーフや小物合わせが上手いのかなとか、想像しながら読めるのがよかったです。 鈴子は物言いがはっきりしていて芯があるので、行動を追っていても安心感があります。 公家華族というものを全然理解していないので、そんな仕組みだったのかと感心しながら読んでました。 仕組みが複雑で、物語に必要な要素はかろうじて理解できているかなというレベルでなんとか読み進めています。 淡路の君が何故怨霊に近い幽霊だけを喰らうのかが今後わかるのかな。 次作も楽しみです。
  • 2026年9月6日
    花菱夫妻の退魔帖
    シリーズ二作目を読む前に復習で再読。 なんだろう、鈴子と孝冬の関係性が『薬屋のひとりごと』に少し似ている気がしました。 憧れと執着、が大きいのかな。 自分にない思考と、自分の境遇や悩みを同情や上っ面で誤魔化さない芯の強さに惹かれるのかなと感じました。 退魔帖とタイトルについていますが、退魔というよりは淡路の君が勝手に喰らっていくので少し印象が違うかもしれません。 ホラーは苦手ですが、元生きていた人間なら比較的大丈夫なのでこの作品は読めました。 服装の描写が詳細で、文字で読みながら想像するのが楽しかったです。 大正時代なら柄×柄で華やかさもあるし、半衿や羽織紐までこだわってたのかと思うと組み合わせを考えるの楽しそうだなと思いました。 着物なら柄と柄でも組み合わせ次第で喧嘩しないから、洋服よりチャレンジしやすいかも。 香木も燃やさないというのをこの作品で知りました。 炭であたためて香りを出すなら、煙たくならないよなと納得。 鈴子と孝冬の関係性も気になるし、淡路の君をどうするのか、鈴子の養い親たちの事件は解決するのか、次作が楽しみです。
  • 2026年9月5日
    悪い夏 (角川文庫)
    夏が終わってしまうので、積読にしていたのを慌てて読みました。 読み進めて、これは一気読みすべきだなと思って勢いで読了しました。 生活保護が関連した小説だと『護られなかった者たちへ』の印象が強かったのですが、こちらもまた違う意味で非常に印象的でした。 佐々木も愛美も、最後の結末に至るまでに何度か分岐点はあったのに、そこに気付けなかったり選ばなかったりした結果がラストに繋がっていましたが、一概に「きちんと選ばなかったあなたが悪い」と言えるのかどうか、考えてしまいました。 シングルマザーが3名いましたが、3者3様で、そのあたりもリアリティがありました。 以前『最貧困女子』という本を読みましたが、ここに通ずるものがあると感じました。 読み終わったあとに色々と考えさせられる本でした。
  • 2026年9月5日
    ラスト・ワルツ ジョーカー・ゲーム
    シリーズ4作目。 表題作になると思われる『舞踏会の夜』が印象に残った一冊でした。 読み始めた時は、女性目線は珍しいなと思ったくらいでしたが、華族というしきたりに縛られた中で自由を求めていたのが顕子なのかなと思います。 自由なんてものはないこと、自分の生きている世界で自分がどう生きるかを俯瞰できている顕子は、賢いのかもしれないけれど、諦念を感じさせる存在でした。 結城中佐が関わるなら、確かに顕子くらいのキャラクターじゃないと務まらないなと納得できる人物でした。 『情報は集めるより使う方が難しい。』 ここにスパイ適性の比重が大きいのかなと思いました。 作業より判断の方が難易度高いですから。 『致命的な失敗は、むしろ自身が得意とする分野で起こりやすい。』 成功パターンが見えてると思ってる時ほど、そこを突かれると崩れやすいですよね。 訓練中にそこをえげつなく抉ってくる結城中佐すごすぎる… そこで折れない訓練生もすごいですが。 プライドだけ高いと放り出しちゃうと思うんですが、「なぜ」その指示をしたのか、に思いを巡らせられるあたりに知性を感じました。 4作目まで読んでも結局D機関のDの意味はわからず、まだ続編があるのかも、という雰囲気なのが気になります。 裏の裏の裏まで読んでもまだ足りないスパイの手口、これを考えられるのすごいなと思います。 陸軍と海軍でそれぞれに独立した諜報機関を立てるとか、コスパ悪いなと思っちゃいますが、それだけ根本が違うんだろうなと思ったりしました。 目的が一緒でも、価値観が相入れないんだろうな、と。 D機関は陸軍大学校卒ではなく、一般の大学卒を採用しているので、海軍だとしても軍学校そうではない以上相入れないんでしょうね。 D機関は目的から手段を構築しているので、結果を出しやすい仕組みになってるんだなと思います。 現代社会でも、常識とか慣習に囚われていると目的まで遠回りしたり、十分な成果を得られなかったりするので、結城中佐が作ったシステムは効率的だなと理解できます。 効率的でも感情が納得しないというのも人間のあるあるなので、そのあたりの魅せ方がシリーズ全編通してとてもうまいなと思いました。 かっこいいリアリティのあるスパイ小説を読みたい方にはおすすめです。
  • 2026年9月3日
    パラダイス・ロスト ジョーカー・ゲーム
    シリーズ3作目。 今作は少し違った切り口で語られていて、また違う面白さがありました。 記憶喪失のスパイ、確かにありえるシチュエーションだなと思いましたが、その場合を想定して訓練するって本当にできるんでしょうか… あと、「失楽園」という言葉が渡辺淳一の作品のイメージが強すぎるので、『パラダイス・ロスト』にしてくれてよかったなと思います。 章題が『失楽園』なので、本のタイトル決める時に色々あったのかな、と想像しちゃいました。 結果的にはカタカナでシリーズ名が統一されていて、シリーズだとわかりやすくてよかったです。 ジョーカーがつくタイトルで続けるのにも限界がありますしね。 『絶対に正しい答えなどというものは、この世のどこにも存在しない。』 今見えているもの、わかっているものだけで判断した「正しいに近しい答え」はあるだろうけど、「絶対に正しい」は確かにないよなと思います。 頭ではわかっていても、つい自分の経験などから「絶対に正しい」と思い込んでしまうことがあるので、この内容は以前から定期的に自分にリマインドしています。 それでも時々「絶対に正しい」と思ったりするので、思考を変えるのは本当に難しいなと思います。 自分の思考を疑うためにも、自分の考えが間違っていることがあることを知っていることが大切なんだと思っています。 D機関の「D」がなんなのかもいまだにわからず気になっているので、次作も読みます。
  • 2026年8月31日
    ダブル・ジョーカー ジョーカー・ゲーム
    気になってすぐ二作目を読みました。 表題作の『ダブル・ジョーカー』はこの後どうなるんだろうとわくわくしながら読みました。 『何物にもとらわれず、自分自身の目で世界を見ること」であり、言い換えれば「自分自身の肉体のみを通じて世界を理解すること」だった。』 前作と同じ内容が繰り返されていて、一人称が変わってもD機関の人間は同じことを思っている、それを叩き込まれているのを感じられる構成になってました。 頭の中や思考は他者には奪えない。 自分で考えて行動に移すことができる人間を結城中佐は育成し続けているんだなと思いました。 一作目はうまく行くパターンばかりでしたが、二作目は失敗もあり、リアリティがあって違う雰囲気を楽しめました。
  • 2026年8月31日
    「がんばらない」仕組み
    「がんばらないこと」をがんばるタイプの私に刺さるかなと思って読んでみました。 『頭で「頑張るのをやめよう」と考えるより先に、少しでも心身の不調を感じたら自動的に思考・行動が〝がんばらないモード〟に切り替わる仕組みをつくっておく。  それによって、〝ムリ〟をすることがなくなり、結果的に継続して高いパフォーマンスを発揮できるようになるのです。 そしてこの仕組み化は、コツさえ理解すれば、誰でも行なうことができます。「がんばらない」ことは、〝精神論〟ではなく〝技術〟なのです。』 とても耳が痛い…笑 疲労が蓄積すると判断力も落ちるし、なぜかもっとら頑張らないといけないと思い込みがちなので、元気な時に仕組みづくりをしておくのは大切だなと思いました。 『やるべきタスクを整理する際に、「絶対に自分でやらなくてはいけない仕事」と「人に任せてもいい仕事」を仕分けるクセをつけるのです。』 これもね、苦手なんですよね… 元気な時は適度に割り振れるけど、疲れてくると頼めなくなってくる。 元気な時から休む仕組みを作って、疲れにくいようにしておくのが一番だなと思いました。 心が頑張れなくなると本当に動けなくなっちゃうから、早めに対処できるように仕組みづくりをしようと思います。
  • 2026年8月26日
    ジョーカー・ゲーム (角川文庫)
    かっこいいし面白い! スパイってかっこいいイメージでいろんな作品に出てくると思うんですけど、「え、機密情報そんなとこで喋っちゃうの?」とか気になることもたくさんあって、リアリティは求めずにエンタメとして楽しむというスタンスだったのですが、この作品は違いました。 1930年代の日本を舞台にしたことで、スパイの存在が肯定される世界観を違和感なく作っていて、しかも当時の軍部の思想と切り離すためのストーリーの進め方も秀逸だと感じました。 結城中佐が軸になっているので、話が切り替わって一人称が変わっても世界観を掴みやすかったです。 底が見えない結城中佐が気になりすぎる…! 『常に変化し続ける多様な状況の中でとっさに判断を下す能力──即ち、その場その場で自分の頭で考えることだけだ。』 そうだよね、信じられるのは自分の頭の中だけですよね。 そのための訓練や必要な能力も面白くて、私D機関に絶対に入れないなと思いました。 みんな地頭が良すぎる…! 『とらわれることは、目の前にある状況を見誤る第一歩だ。』 生きていれば無意識的にも意識的にもフィルタは生成されていくので、自分の判断基準に余計なフィルタがかかってないかは自分で気づけない部分があるんですよね。 『「何かにとらわれて生きることは容易だ。だが、それは自分の目で世界を見る責任を放棄することだ。自分自身であることを放棄することだ」』 本当にそう…! 誰かが作ったルールに則って生きた方が自分で考えなくていいから楽だけど、それが合っているか間違っているかは自分で考えないし、もし間違っていた時にはそのルールの運営者に責任があることになる。 その生き方って楽しいかな?と思って日々生きてたんですけど、私は自分で考える責任を放棄したくないし、自分自身であることをやめたくないから、自分で考えることをやめないんだな、とこの一文を読んで気づきました。 5話収録されているんですが、どれも読み応えあって面白かったです。 これは次作も読まなくては…!
  • 2026年8月23日
    鹿の王 水底の橋 (角川文庫)
    やはり番外編でした。 西洋医学と東洋医学がベースになってるのかな。 漢方薬の素材がいくつか出てきていたので、読みながら人間ってたくましいな、と思ってました。 これがこの症状に効くかもしれない、と仮説を立てて使ってみて、よかったものが着々と医療として成立していったんだろうなと思いました。 作中では人と動物で明確に線を引いていて、動物が関連した薬品は一切使用しないという派閥が強いのが清心教医術、効果と安全性が担保されたものは使うのがオタワル医術と定義されていたけど、人って考え方でこんなに違うことするんだなと改めて感じました。 動物が汚れ、清心教徒は乳製品は食べないけどお肉も食べないのかな… 魚は食べてたけど、貝毒は駄目とかもう線引きが曖昧。 そのあたりも、もともと開祖が動物だからとか線引きしてないから、動物が介在した薬は使わないという後付けのルールの辻褄合わなくなってきてるのかなと思ったりしました。 上橋菜穂子さんが描きたかったシーン、ミラルの性格を細やかに描いてくれていたから、読んでいてすとんと心に落ちました。 生き方や考え方がよく表現されたシーンで、心に残りました。 どんな時も自分に正直でありたいし、少しでも成長していきたいなとミラルやホッサル、真那を見ながら感じてました。 どう生きるか、ということについて考えさせられるとてもよい作品でした。
  • 2026年8月23日
    鹿の王 4 (角川文庫)
    最後まで読んで、「え!」となった4巻。 5巻まであるのに文末に「おわり」と書いてあって、物語が終わる心の準備をしてなくてしばし呆然…笑 (5巻は一体何が書かれているんだろう…、番外編?) ストーリーは本当にテンポ良くわかりやすく進んでいたので、私の心の準備を除けば本当に素晴らしい作品でした。 政治の世界に生きる人たちの感覚の違いも描きつつ、人と人のつながりやあたたかさも描かれているのが、本当にすごいと思います。 事実はきっちり事実として書くけど、希望もきちんと提示してくれるので、バランス感覚や広い視野があるからこそこの作品を描けたんだろうなと思いました。 黒狼熱(ミッツァル)を根絶させるのではなく、共存させるための選択をするというのも、その考えに至るまでの思考プロセスが丁寧に描かれていたので違和感を持たずに読めました。 実際にウィルスを根絶させるのって膨大なプロセスと時間が必要だし、黒狼熱(ミッツァル)はすでに人と共存できているウィルスだから、人と交わらないようにするというのはリアリティがあるなと思いました。 最後まで読むとタイトルの意味がわかるところもいいし、ヴァンがイキがったりせず主観と客観をきちんと分けられる成熟した精神性を持っているところもよかったです。 5巻に何が書かれてるか気になるので、早速読もうと思います。
  • 2026年8月22日
    鹿の王 3 (角川文庫)
    間髪入れずに3巻へ。 登場実物が増えてきて、個人や部族や国の関係性が少しずつ見えてきたことで面白さが増し増しな3巻。 ファンタジーなんだけど、なんでも魔法で解決!みたいな世界じゃないので、自分の世界に近いリアリティさがあるのが面白さを感じるところなんだと思いました。 黒狼熱(ミッツァル)についても少しずつわかってくることがあって、登場人物たちと一緒に考えていく感覚で読み進めました。 続きが気になる…!
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