今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢

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小池陽慈@koike_yoji2025年11月6日読み終わったなぜ、人文学が大切なのか。 それは、抽象化された法則へと対象を均質化する科学に対して、そこから逸脱した存在や行為へと着目する学問であるから。 そしてそのことが、全体主義の復活を阻むために、決定的に重要な役割を果たすはずであるから──私は、本書のエッセンスを、そう汲み取った。 本書は、アレントの思想を抽出し、ただ解説するだけの一冊ではない。 アレントを私たちの現代へと紐付け、編み直す一冊である。 紙幅の都合か、書き方がやや抽象的なきらいはある。そのため、一読では各項目のつながりが見えにくい。ぜひ、2度読むことをおすすめする。私はそうした。


