さよならのためだけに

2件の記録
稲見鴨@inamikamo2026年5月13日読み終わったKindle Unlimited想像よりライトな読み味。 遺伝子情報でマッチングする世の中になるという設定は『恋と嘘』を思い出した。向こうは政府主導で、こちらは民間企業の施策がほとんど国策として扱われている状態。 PM社はやっていることも社内の雰囲気もディストピアめいていて不気味。 マッチングした相手と合わない!→顔合わせしたお互いの友人に惚れてしまう!までは予測できたが、友人の悪い面が見えてくるのかと思いきや、お互いがよく見えてくるのは意外だった。 乾と深尋は途中で洗脳にでもかけられたのかと思えば、普通に浮気(?)していて、恋愛感情に振り回された末の人間の醜さも普通に見せてくる。 遺伝子マッチングとかいう制度に心酔していたのに、優生思想にショックを受ける主人公はよく分からない。というか、水元をあまり好きになれなかった。 驚きの真相などは特にない。 1人の人間として目の前の人物と向き合うことを選択できてよかったと思う反面、元鞘に戻るのに失うものが多すぎる。 構造を疑い、一旗あげたのはいいと思うのだけれど、根本的にはそのために動いていなかったのを考えると、こんなことする前に話し合え!という気持ちが大きい。






