クローンの世界 (岩波ジュニア新書 315)

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- クリス・ティック@kurib12026年1月18日読み終わったクローンというと人為的な、自然の枠を超えた生命に一見聞こえるが、自然界全体で見るとそんなことはなくてホヤとかサンゴのように当たり前に自分のクローンを生んでる生き物もいますよ、という話でかなり基礎的な、細胞とかの生物学の話をしている。 なにせ全十章あるうちいわゆるクローン羊やクローン人間に触れているのは最後の二章だけ、それ以外は細胞分裂の仕組みとかホヤのように自然界のクローンを産み出す生き物たちの話で、時事的な話題に食いつく以上に学問として大事な基本を抑えようという姿勢がしっかりしている。 ホヤは血球からすら新たな個体を生み出せるとか、サンゴのクローンによる群体は同じ遺伝子なのに役割に応じて全く違う形に成長するとか雑学として面白い話が多い。といってもクローン人間とかも雑学の延長で語るわけにはいかないので人為的クローンと倫理問題といった部分にも筆は及んでいる。かなり古いが、ちゃんとした本だった。