冷血(下)

冷血(下)
冷血(下)
高村薫
毎日新聞出版
2012年11月1日
2件の記録
  • 楡
    @etemotust
    2026年5月11日
    高校生の時、気まぐれに手に取って読み、衝撃を受け、ずっと好きな小説にカウントしてきたけど、しっかり再読するのは初めて。昔は冷血を読んでから合田シリーズを遡ったので気づかなかったような気がするが、刊行順に続けて読むと警察における苦悩と葛藤を抱える鬱屈とした合田の青さが、成熟し深い洞察の眼差しを持つようになったように感じる。作中で合田宛に書かれた戸田と井上の書簡から覗く、いわゆる一家4人殺人事件の犯人としての像と結びつきがたい感受性や知性を、職務の義務を超えた交流によって引き出す合田のその姿勢に惹きつけられる。 これは犯人の冷血を描いているのだと気が付かぬ間に思い込んでいた自分に気づく。タイトルの冷血は犯人2人ではなくすべての人の冷血を指し示している。すべての人間に同居している冷血がどうのようなかたちで顔を出すか。合田は自身の冷血にも自覚的でありながら、妥協点を見つけながらできる範囲の真摯で人に向き合おうとしているように感じる。 高校生の時はキャベツが一つ、キャベツが二つ、・・・の幕切れに心を強く打たれた覚えがあるが、再読しても鮮やか、と思う。
  • aaa
    @aaaa_0419
    1900年1月1日
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