ちくま日本文学(035)

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たご@clan_19672026年10月9日読み終わったオダサクは語りがべらぼうにうまい。台詞と地の文がシームレスで、登場人物が話しているかと思ったら、いつのまにか語り手に視点が移っていたりする。それでいて、全くストレスがない。 特に印象的だったのは『競馬』。狂ったように「一」に賭け続ける男の物語が静かに紡がれる。亡くなった妻への愛情なのか、嫉妬なのか、執着なのか、それとも憎しみなのか。きっと自分でも訳のわからぬ思いを抱えて、男は賭け続ける。勝ったところで妻が生き返るわけでもなし、ましてや、彼女がどういう人だったのかなんてわかるはずもないのに。