
たご
@clan_1967
- 2025年5月27日
- 2025年5月16日八日目の蝉角田光代読み終わったかつて読んだ中学生の頃に初めて読み、それ以来、角田さんの描く作品とその価値観を信用しきっている。男女の関係とか親子の確執とか、そんなことを考えたこともなかった自分がそれでも心を動かされたのは、きっとこの作品が、「私」という自己そのものを探す作品だったから。 望んだものは手に入らず、それなのに決して欲しくなんてなかったものだけは、どうしようもなくもってしまっている。無数の「こんなふうになりたいわけじゃなかった」を抱え、人は生きていく。けれど、たとえ望んだものではなかったとしても、ぎゅっと目をつむっていなくちゃならないほど、そこから見えるのはひどい景色ばかりではない。八日目の先にはどんな景色が広がっているのか、それはその人自身にしかわからない。
- 2025年4月30日昨日、若者たちは吉田修一読み終わった「頑張れ」という言葉は、時として人を深く傷つける。頑張っている人に頑張れと言ってはいけない、なんてこともよく言われる。いつしか威厳を失ってしまった力強い励ましの言葉は、けれどそれでも人を鼓舞し、生きようと一歩を踏み出す勇気を与えたりもする。頑張れ、頑張れと、両手をぎゅっと握り締め、奥歯を噛み締めながら祈ることの切実さには、きっと嘘はない。 コロナ禍が終わってもなお悪意のはびこる世界だけれど、それでも誰かを見て「頑張れ」と言える世界であったらいいな。
- 2025年4月23日リンさんの小さな子フィリップ・クローデル,Philippe Claudel,高橋啓読み終わった@ 図書館他者の痛みを思う心は言語を越える、か。「こんにちは」という言葉は、正も負もなく、一番まっさらな言葉なのかもしれない。
- 2025年4月21日晩年改版太宰治読み終わった『人間失格』とかそれこそ晩年の作品を読んでからだと、ああ太宰もこのときは若かったんだとなにやら感慨深くなる。自分の苦しみをさらけ出そうとする語りの若さ。けれどもただ垂れ流しているわけではなくて、技法は考えつくされている。 『猿面冠者』なんていったい何重の入れ籠構造なんだよ。。
- 2025年4月15日方舟を燃やす角田光代読みたい
- 2025年4月7日津軽太宰治読み終わった津軽風土記でありながら、同時に、自己の生まれを発見する物語でもある。行く先々で出会う人々との交流が、最終場面でのたけのと再会に帰結する。なんという構成のうまさだろう。 それにつけても、『津軽』の語り口の小粋さたるや。 さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行かう。絶望するな。では、失敬。 かっこよすぎる。
- 2025年3月29日ナラティヴの被害学阿部幸大読みたい
- 2025年3月18日
- 2025年3月13日
- 2025年3月10日
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