後藤明生コレクション2 前期2
1件の記録
Autoishk@nunc_stans2026年4月21日読み終わった「実際、昭和七年にわたしが生まれて以来、とつぜんでなかったことが何かあったでしょうか?いつも何かがとつぜんはじまり、とつぜん終り、とつぜん変らなかったでしょうか?あるいは兄さんには、とつぜんではなかったかも知れません。また、兄さん以外の誰かにも、それらはとつぜんではなく、当然であったかも知れません。誰か、とはいったい誰でしょう?もちろん、わたし以外の他人です。そのような誰かを、わたしも何人かは知っています。顔も名前も知っているものもあります。その誰かや、兄さんにとっては、当然過ぎるくらい当然であったことが、わたしには「とつぜん」であったわけです。いや、あったばかりでなく、たぶんこの先も、わたしが死ぬまでは続くでしょう。」(『挟み撃ち』よりp.377)