
Autoishk
@nunc_stans
- 2025年7月12日芭蕉雑記,西方の人 他7篇芥川龍之介読んでる「しかし棘のない薔薇はあっても、受苦を伴わない享楽はない。微妙にものを考えると共に、微妙にものを感ずる蘆は即ち微妙に苦しむ蘆である。この故に聡明なるディレッタントは地獄の業火を免れるために、天堂の荘厳を捨てなければならぬ。更に手短に言い換えれば、あらゆる悪徹底を避けなければならぬ。無邪気なる英雄崇拝者は勿論こういうディレッタントの態度を微温底とか何とか嘲るだろう。けれども微温底に住するの可否は享楽的態度の可否である。享楽的態度を否定するのはーー古来如何なる哲学といえども、人生の使命を闡明にするのに成功しなかったことは事実である。昔はその不可なるを知って、しかも仁を説いた孔丘さえ微温底なる中庸を愛していた。」(p.76) 芥川を読んでいると、ニーチェ的な超人思想や芸術による超越への傾斜が見られる一方で、こういう中庸の徳への志向も現れる。それでいてあのような最期に向かっていったのは徴候的と思える。
- 2025年7月11日美しき町・西班牙犬の家 他六篇佐藤春夫,池内紀読んでる
- 2025年7月10日エピクロスの園アナトール・フランス,大塚幸男読み終わった
- 2025年7月8日歯車 他二篇芥川龍之介読み終わった読んでる「三十歳の彼はいつの間にか或空き地を愛していた。そこには唯苔の生えた上に煉瓦や瓦の欠片などが幾つも散らかっているだけだった。が、それは彼の目にはセザンヌの風景画と変りはなかった。 彼はふと七、八年前の彼の情熱を思い出した。同時にまた彼の七、八年前には色彩を知らなかったのを発見した。」(「或阿呆の一生」より)
- 2025年7月8日河童 他二篇芥川龍之介読み終わった
- 2025年7月7日侏儒の言葉 文芸的な、余りに文芸的な平出隆,芥川龍之介読み終わった
- 2025年7月5日ベルリン散歩フランツ・ヘッセル,岡本和子買った読み始めた
- 2025年7月5日年末の一日・浅草公園 他十七篇芥川竜之介読み終わった
- 2025年7月4日芥川龍之介髙橋龍夫読み終わった
- 2025年7月1日探偵術マニュアルジェデダイア・ベリー,黒原敏行読み終わった
- 2025年6月29日
- 2025年6月29日憧れの世界 --翻案小説を書く青木淳悟読み終わった翻案における媒体(アニメ/小説)の固有性をめぐる模索が舞台裏として赤裸々に記されているのも面白かったが、それ以上に、文字や名前、チラシやカードなどが増殖したりズレていたりといったこの著者固有の不気味なリアリティ感覚が、翻案という試みーーそれによって原作と瓜二つだが微妙に異なる人物や設定からなる不気味な世界が産み落とされるーーを引き寄せているようにも思えた。
- 2025年6月28日書物の王国(2)カフカ,東雅夫読み始めた
- 2025年6月28日憧れの世界 --翻案小説を書く青木淳悟読み始めた
- 2025年6月28日くじシャーリイ・ジャクスン,深町眞理子読み始めた
- 2025年6月28日
- 2025年6月27日
- 2025年6月25日すごい物理学講義カルロ・ロヴェッリ,栗原俊秀,竹内薫読み終わった
- 2025年6月25日ナジャアンドレ・ブルトン,巖谷國士読み終わったかつて読んだ
- 2025年6月21日掠れうる星たちの実験乗代雄介読み始めた久しぶりに読みたくなって借りてきたが、乗代雄介が経験について結局どう考えているのかよく分からなくなってきた。現実の著者にはあるいは失礼かもしれないが、「真摯なcon man」という撞着めいたイメージも浮かんでくる。
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