ゴダール/映画誌

ゴダール/映画誌
ゴダール/映画誌
山田宏一
草思社
2024年4月22日
3件の記録
  • 『勝手にしやがれ』についての記述、メモ 《ラストシーン、ジャン=ポール・ベルモンドが腰骨を撃たれてよろよろと逃げていき、そして倒れて息絶えるところは、これもゴダールが批評家時代に、「最も映画的なジャンル」である西部劇を「発明し直 しているのだ」とまで絶識した(「カイエ・デュ・シネマ」誌一九五九年二月第32号)、アンソニー・マン 監督の『西部の人』(一九五八)で強盗団の首領、リー・J・コップが背中に一撃をうけながらゴースト タウンの果てしなく長い坂道をよろよろと下り、最後の息切れの瞬間にひと声叫ぶ断末魔のシーンの引用的再現であったが、同時にラオール・ウォルシュ監督のギャング映画『彼奴は顔役だ!」(一九三九)の ジェームズ・キャグニーが銃弾をうけながらよろよろと走りつづけ、教会の石段のところで息絶える感動的なラストシーンをも合わせた引用だった。ジェームズ・キャグニーを抱きかかえる情婦のグラディス・ ジョージに警官がたずねる。「何者かね?」「顔役だった男よ」とグラディス・ジョージはつぶやく。「マイ ・メランコリー・ベイビー」のせつなく美しいメロディーが流れる。》
  • Asako
    Asako
    @usaoasako
    2025年3月15日
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