Flesh: WINNER OF THE BOOKER PRIZE 2025 (English Edition)

Flesh: WINNER OF THE BOOKER PRIZE 2025 (English Edition)
Flesh: WINNER OF THE BOOKER PRIZE 2025 (English Edition)
Szalay,David
Vintage Digital
2025年3月6日
1件の記録
  • . 『FLESH』デイヴィッド・サライ著 去年のブッカー賞受賞作。15歳のイシュトヴァンが成長し、年老いていく一生を描く。大変ミニマルな文体で、そこ書かないんか!というシーンがたくさんあり、空白を埋める作業がくせになってやめられない、その空白を埋める作業が身体の記憶として残る、なにが面白いのか全然わかんないのに一気に読んでしまう、という本でした。 イシュトヴァンは大変受動的でまったく主体性がない男性の割に、なぜか女性にモテモテ、それによって人生が翻弄されていく。口数も少なくて、ほぼ「Okay」しか言わない。どこかに、彼が「Okay」という回数は500回以上と書いてあった気がするけれど、たぶん当たっていると思われます。イシュトヴァンの倫理は全て感覚的なもので、それなりに感情もあるし、人間らしいところも多々あるんだけれど、いろんなことを身体で判断していて思考することがあまりない。 ここに男性性という要素も加わって、彼の人物像の賛否が分かれている。でも私は人間の思考って過大評価されてるんじゃないかなって思うこともあるんですよね。感覚で生きても思考で生きても、結局人間の本質ってそんなに変わらないんじゃないかな、ぶっちゃけこういう人結構いるし。私も1人、全くイシュトヴァンみたいな人を知っています。 こういう全てが、言葉を使って言葉で表現できないことを体験させる、という作品になっていて、まさに人間にしか書けない文章、というところもブッカー賞の理由だったのかなと思いました。日本語になったら同じ世界観になるのだろうか。英語が超簡単なので、まずはこのまま読んでみることをお勧めしたいです。
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