小説ふしぎの海のナディア 中

小説ふしぎの海のナディア 中
小説ふしぎの海のナディア 中
小林弘利
徳間書店
1991年1月1日
1件の記録
  • 夕灯
    @yuuhi
    2026年6月1日
    読了 26.06.04 『ふしぎの海のナディア』は、アニメのうちは評価の険しくなりがちな作品であった。物語の背景に横たわるシナリオを見ていられれば興味深く楽しめる話なのに、我々は主役たるナディアをカメラの正面に置いた視点からでないとこのシナリオを見せてはもらえない。アニメという媒体では、長期にこの状況に置かれる羽目になる。 この作品を評価する人は、おそらくみんなナディアが好きで、同時にナディアをウザイと思っている。 戦いにひたすら反発・激昂する少女の役どころはこのシナリオに必要なところではあるのだが、その反発が根拠のない上にあまりに激しく、見ていて非常に面倒な気持ちにさせられるのである。 物語が終盤に向かう頃には、ナディアも運命に翻弄され、ファンたちもまた固唾をのんで物語を見守ることになるのだが……待つだけ、見ているだけしかできなかったナディアの物語は、『ナディア』を楽しむ我々の姿にも重なってくる。 物語の中で激昂することもできない我々は、やがて変わっていくナディアよりもずっと無力で、ただただナディアの無事を祈ることしかできない。 そうして好きになってしまう。 なんと言ってもナディアはかわいいので。
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