アジェのパリ

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Moonflower@Moonflower02262026年3月24日読み終わったかつて読んだパリ4 東京3 パリ5 【感想】 約20年ぶりの再読。かつては写真論的なものを期待して読んだため、基本的にエッセイである本作に不当な不満を覚えてしまったのだったが、今回は初めからそういうものとわかった上での再読だったので、ようやく本書の真価に触れ得た感があった。 パリの街を、ウジェーヌ・アジェ撮影のベル・エポック期のパリと重ね合わせながら、写真家である著者が歩いて回る。 都市の古層を訪ねては現代との落差ないし変わりなさに驚き、さらにはアジェの視線を体得していく(もしくは、アジェの巧さに唸らされる)著者の語りは、ときにユーモラスでいて基本線はとても真摯。たまに出てくる批評的言説も興味深いものが多々あった。 残念なのが、著者撮影による現代の写真が一切収録されてないこと。アジェの写真をたっぷり見せることが本懐なのは理解しているけど、あくまでも「現代から振り返って見られたパリ」を描くエッセイなので、現代の写真も併録してほしかった。 (もしくは、そうした写真集の出版計画でもあったのだろうか? 大島の著作にそうしたものはないようなのだが)