海底二万里 上 改版

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村雨菊@carameltomato2026年3月23日読み終わった『遠い水平線』を翻訳した須賀敦子さんが、後書きでこの作品を引き合いに出していたので読んだ。 一体何を読まされているんだ?と戸惑いつつも、何だかんだで海底冒険に魅せられてしまうのは、まさに主人公と同じ心境。何とも不思議な読書体験だった。 海底の世界は、陸の世界からは隔たれた別世界のように思われる時もある。けど全く逆に、海底の世界を通して、生物、地理、世界史、文化というように、この世界をよく知ることができるようにも感じた。 ネモ船長は「もうふつうの人間ではなく、水の人、海の精」とも言われていたけど、彼の心が「地上とのつながりを断ち切ろうとする魂のすすりなき」をともなっている限り、やはり彼岸と此岸の中間にいる存在なのだろう。 読むのに時間かかるし、分からない用語も多くて、苦痛な部分も少なからずあったのに、別の翻訳でも読んでみたくなっている不思議。