
村雨菊
@carameltomato
哲学科出身。子供への読み聞かせをきっかけに児童文学にはまっています。源実朝が好きなので、和歌や詩にも挑戦中。歴史小説も読みます。お勧めされたものは、とりあえず読む!
- 2026年10月11日
恋する伊勢物語俵万智読み終わった恋物語に苦手意識があったのだけど、伊勢物語にでてくる男女の恋を、人の想いを、俵万智さんが生き生きと語ってくれるので、読んでいてワクワクした。すごく面白い。恋って良いかもな。 - 2026年10月7日
満潮の時刻遠藤周作読み終わった『沈黙』と一緒に図書館で借りたのだけど、同時期に執筆されていた作品だと解説を読んで知った。 沈黙しているかに見える事物が実は人間に語りかけ、共苦の眼差しを向けてくれているという気づき(世界の中での神の発見)、 自己自身にも他者への共苦の眼差しがあり、それが踏絵の基督と同じであったという気づき(自己探究による神の発見)、といったように徹底的にキリスト教的なテーマが探究されている。 それが日本人の、キリスト教徒ではない読者の心にも響くのは、 「いずれは死を迎える人間が生きる意味は何か」という全人類共通の問いが探求されているからだと思う。 生活と人生が交わらないという意見は面白かったけど、少し男性的かなーと感じるところもあった。
- 2026年10月7日
クマのプーさんA.A.ミルン,石井桃子読み終わった子どもたちに読み聞かせしながら読んだ。 英語の言葉遊びの部分を、子どもたちにも理解できるように翻訳するのは難しいのだろうな。 動物たちが長々と訳わからないことを言ってること自体のユーモアを味わうところも、幼児には少し難しいかな。 にも関わらず、時にクスクス笑いながら、最後まで読んだし、何度も読んでくれとリクエストされるお話もある。やはり力のある物語なんだなと思う。 - 2026年10月2日
好日日記森下典子読み終わった『日々是好日』にすごーく感動したので、続編もあると知り、すぐ購入。久々に晴れたお寺で読んだ。 季節と一体になって生きるということを、丁寧で、美しい文章によって示してくれる素晴らしい一冊だった。
- 2026年9月30日
サイゴン・タンゴ・カフェ中山可穂,角川書店装丁室大武尚貴読み終わったヅカ小説が面白すぎた中山可穂さんの本来得意なジャンル恋愛小説を読んでみた。なんだろう、どの物語もやっぱり強烈で、ちょっと普通じゃない。情熱的でもの悲しい、濃い光と陰のあるタンゴの旋律がこの方の小説に通奏低音として流れているということに納得した。 - 2026年9月27日
心がほどける小さな旅益田ミリ読み終わったどこかに行ってしまいたいけど何もかもが億劫みたいな気分の時、ちょうどママ友が貸してくれたので読んだ。 一泊でも案外色んな所に行って、楽しんでくることができるのだなと感心した。 旅が終わって戻ってしばらくたってからも、心の中で継続する景色っていう考えがすごく好き。たった一度の旅の価値をぐーんと上げてくれる。 - 2026年9月25日
沈黙遠藤周作読み終わったあまりにも残酷で耐え難く苦しい現実を前に、弱い人間がいかにして信仰を保つことができるのかという切実なテーマが、真っ向勝負で一直線に問われていた。 悪臭を巧みに描写して、様々な醜悪さが表現されているので、やはり読んでいて疲れる部分もあった。 転んだあとのロドリゴやキチジローが手放すことができない宗教観こそ、作者が抱いているものなのかなと思った。 - 2026年9月21日
- 2026年9月20日
- 2026年9月18日
影に対して遠藤周作読み終わった最初の作品を読んだ感想は、感じの悪いマザコン男だなぐらいだったのだけど、それぞれの作品を読み進めていくうちに、著者が母親と自らの少年時代を、なんとか消化しようと、いくつもの作品を紡いでいく流れがすごく味わい深かった。文学、小説とは一体何なのだろうと考えさせられるものがあった。 すごく良い編纂だと思う。 - 2026年9月14日
オイレ夫人の深夜画廊斉藤洋,森田みちよ読み終わった各章がコンパクトで、とっても雰囲気が良くて読みやすい。雪で列車がとまり、ドイツの見知らぬ街で途中下車して・・・という流れを追体験するのが楽しい。 途中までは、これ本当に日本の児童文学?って思いながら読んでいたのだけど、 生きる意味や神について悩み「役立たずの哲学」(笑)を専攻していた主人公が、様々なヒントを経て見いだすラストは、児童文学らしい爽やかさがあった。 - 2026年9月13日
りかさん梨木香歩読み終わった『裏庭』が思ったような感じではなかったので、リベンジでこちらを。 そうそう、このすっとぼけたような、自然体のままスーッとあちらの世界とこちらの世界が混ざってしまうような、絶妙なあわいの世界を楽しみたかったんだ。 歴史や、人の想いを丸ごと慈しみ、物語として美しく表現する梨木さんの作品がやっぱり好きだなと思えた。 - 2026年9月11日
裏庭梨木香歩読み終わった『ナルニア国物語』とか『はてしない物語』とか『秘密の花園』とか様々な作品が思い浮かぶ王道のファンタジーだなと思いつつも、そのファンタジーの世界に入り込むのに苦労した。ただ読み進めていくうちに段々と明らかになる登場人物たちの繋がりや、世界の重奏的な構造、ストーリーの筋道には目を見張るものがあって、すごい作品なのだと思った。 現実世界の描写はとても好きで、それこそ夢中になってページをめくった。 もしかしたらファンタジーの世界の方は、伝えたいメッセージをあまりにもはっきりと強く象徴しすぎていて、物語としての余裕が足りないように感じたのかもしれない。 - 2026年9月9日
ふらんすの椅子 (四月と十月文庫)鈴木るみこ読み終わった雑誌の元編集者とのことで、エネルギッシュで忙しい人だったのかな。 遺稿集だと思うと少し寂しいのだけど、 地元に戻り療養をしている時の文章や、最晩年の文章こそに、著者が自分と向き合っているような心にグッとくるものがあった。 - 2026年9月8日
あやとりの記石牟礼道子読み終わった『椿の海の記』よりも物語としての体系がしっかりしていて、より自由に彼岸について物語られている印象があった。あとがきで『椿と海の記』が「最初考えていたよりは、違う方向へ筆が往ってしまったという思いがあって、もうひとつ円を、つまり少しずれた世界を描こうかな、という気になってしまった」というのを読んですごく納得がいった。 ただ、生きていく中での悲しみを経てこそ、人は「魂だけになる」ことができて、そうして初めて聴こえる世界があるという大切な点はやはり変わらない。切なくて美しい物語だった。 - 2026年9月4日
京都はんなり暮し澤田瞳子読み終わった史学科出身の方だから、京都にまつわるあれやこれやの起源にまつわる話が多くて、興味深い。 平安からと古いだけでなく、鎌倉室町江戸明治と積み重なってきた歴史や文化の厚みがあるのが京都なのだな。観光で訪れてみたいとも思ったけど、暮らしてみたらどんな感じかしらと思いを馳せてしまうエッセイだった。 - 2026年9月2日
いただきますは、ふたりで。一穂ミチ,古内一絵,君嶋彼方,山本ゆり,田辺智加,錦見映理子読み終わった夏休みが終わり、ママ友からお借りしたこちらを読んだ。 恋と食のアンソロジーのはずなのに、幽霊が三人もでてきた。幽霊は強い想いの象徴として、恋の話と相性が良いのかな。普段恋愛小説は読まないので、面白い発見だった。 - 2026年9月1日
須賀敦子のミラノ大竹昭子ずーっと家にあっていつか読みたいと思っていたこちらを夏休みの最後に読んだ。 静かで美しい写真や、彼女と関わりのあった人々へのインタビュー、そして著者の思いを通じて、須賀敦子のエッセイを追体験し、理解を深められる。須賀敦子のエッセイを読んでいて、心がギューっとなり泣きたくなるような、そんな体験まで再び味わえる、嬉しい読了感だった。 - 2026年8月27日
複数の言語で生きて死ぬ山本冴里読み終わった大学院時代の先輩の勧めで読んでみた。言語学というと無機質になっていくイメージだったのだけど、 そもそも言語は人間が生きて、暮らしていく中で生まれる血の通ったものなのだという当たり前のことに気づかせてもらえた。編者が言っている通り、どの文章にも感情を揺さぶるものがあった。 外国語を学ぶということは、他者や、世界との豊かな関係を築くことができる場に身を置くチャンスなのだと、強い実感を持つことができるようになったのが嬉しい。 - 2026年8月23日
spring恩田陸読み終わった恩田陸が書くバレエ寄宿学校・バレエ団の物語だなんて!と大きな期待を持って読み出した。実際に貪るように一気読み。 各章ごとに異なる語り手が主人公との様々なエピソードをあれこれ回想するというスタイルだからか、少し散漫な印象があり、段々と物語が持つ求心力が弱くなっていくように感じたのが残念。(個人的に純君がピークで、もっと純君の話を読みたかった!姉妹編に期待) とはいえ「この世のカタチ」を求める主人公がどこにいきつくのか、様々な視点から多角的に語られる構成、膨大なバレエをめぐる知識は圧巻。心を落ち着けて、もう一度ゆっくり読んでみたい。
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