流星シネマ

流星シネマ
流星シネマ
吉田篤弘
角川春樹事務所
2020年5月15日
3件の記録
  • ai
    @ai-1219
    2025年5月14日
  • ユメ
    ユメ
    @yumeticmode
    2025年3月22日
    もう何年も前の話になるが、クラフト・エヴィング商會のトークショーに参加した際、「篤弘さんの小説では、人生は先へ行けば行くほど面白いものだとして書かれていますが、篤弘さん自身もそう感じていらっしゃるのでしょうか?」という質問をしたことがある。今にして思えば、生意気なことを訊いたものだ。篤弘さんは「いい質問ですね。その通りです」と答えてくださった。その言葉はずっと、私の胸の中で宝物であり続けている。 本書を読み、またそのときのことを思い出した。主人公の太郎は、記憶のかけら同士が結びつくことで別の意味を持ち、人生の後半で悩みを解く鍵になると語る。人生が先へ進むほど記憶の繋がりが増え、新たな景色が見えてくるというのは、生きてゆくうえでの希望だ。 一方で太郎は、忘れてしまいたい記憶というものもあると言う。実際、太郎の過去には記憶が欠落している重大なシーンが存在し、彼は同時に、そのことにまつわる忘れてしまいたいが忘れてはならない複雑な記憶をずっと持ち続けている。アキモト少年の不在は、この物語にさり気なく影を落とす。 だが、物語の結びには「人生の四つの季節は否応なく冬に向かっているけれど、こうして小さな(もういちど)は何度でも繰り返される。何度でも再生して、何度でもやり直せる」という優しい言葉が記されている。私たちはきっと何度でもささやかな春を迎えることができるのだと、温かな気持ちで本を閉じた。
  • HANA
    HANA
    @87feuxxxx
    2025年3月5日
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