牡猫ムルの人生観 (上) (岩波文庫 赤 414-3)

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ピエ@pie_2022026年4月25日読み終わった好きなTwitter連載漫画『ねこに転生したおじさん』で紹介されており、気になって読んでみた。 読み書きのできる猫のムルが書いた自伝だが、吸い取り紙として原稿に挟んでいた楽長クライスラーの伝記までが一緒に印刷され、ふたりの物語が数ページごとに混ざり合ってしまった…という建付けの小説。 初版は1935年と古臭さのある翻訳だが、そのお陰で、古典ばかり読んでいるムルの気取った性格にうまく合った文体になっている。 ムルは世間知らずで喧嘩も弱い割に、自分の学の高さを鼻にかけている嫌味な性格なのだが、まあ猫だしな…と思うとかわいい気がしてくる。ホフマン自身も猫を飼っていたそうで、仕草の細かな描写に愛情を感じる。 ムルの飼い主であるアブラハム先生がクライスラーの師匠でもあることは冒頭で明かされるものの、それ以外の繋がりは上巻時点ではまだ分からない。 後半にかけて、ふたりの伝記が徐々にシンクロしていくのかなと想像しつつ、今のところはクライスラーの伝記部分の方が面白いので、ムル君頑張れ…!と思いながら下巻に進む。