哲学書簡
2件の記録
tony_musik@tony_musik2026年1月18日読み終わったヴォルテールの哲学エッセイ集。イギリス滞在の見聞を元に、その宗教的寛容や議会政治による自由、経験哲学を称賛し、フランスの不寛容や専制を批判した(最終章のパスカルへの粘着アンチ感が謎にすごかった…)。哲学史や宗教史に興味がないと辛いかもなので、初めて読む人は「カンディード」や「寛容論」の方がおすすめ。

CandidE@candide_jp2025年3月15日読み終わった楽観的な啓蒙思想と牧歌的なナショナリズムは、フランス革命以前の甘美な熱病であり、その不可逆な変容は、現在まさに進行中のAI革命において構造的に酷似する。歴史は繰り返す。人間は常に時代に制約される。しかし、本書の哲学的エッセイに見られる明晰な文体、知的好奇心、対比による鮮やかな説得力、異文化の導入、比較の手法、観察に基づいた自国批判の方法論は、その形式や背景が変われど、鋭敏な思考と構造の一貫性において時代を超越する。畏敬の念を抱く。