

tony_musik
@tony_musik
音楽業界の底辺 / SLAVE / アート/ 映画 / 哲学 / ラジオ
- 2026年7月9日
ちくま日本文学全集 6 坂口安吾坂口安吾読み終わった坂口安吾の作品は青空文庫でも読めるのだが、あえて本を買って読んでみた。主要作品「堕落論」「白痴」「桜の森の満開の下」を含む14の小説と批評がバランスよくまとめられており、作品に通底する透徹した眼差しとユーモアを味わうことができてとても良かった。文庫だが装丁や紙質にもこだわりを感じた。 - 2026年6月30日
変身/掟の前でカフカ,フランツ・カフカ,丘沢静也読み終わった高校生のころ気持ち悪すぎて苦手だった「変身」だが、「判決」「掟の前で」が気になってあたらめて読んでみたところ、その深い詩性に衝撃を受けた。どの短編も短くて一気に読めるのに濃密な読書体験を味わえるのがすごい。下半期は光文社古典新訳文庫のカフカのシリーズを読んでいきたい。 - 2026年6月28日
恋する伊勢物語俵万智読み終わったこちらも併せて読んだ。『伊勢物語』を現代の若い女性歌人が読み解く、という触れ込みの本なのだと思うが、「現代」と言いつつ書かれたのが1990年代初頭であるため、現代とのノリの違いも面白かった。 - 2026年6月28日
- 2026年6月16日
能十番いとうせいこう,ジェイ・ルービン読み終わった自分にとっての能の魅力とは、幽玄な雰囲気と身体の動きと音と息づかいであったが、テクストや韻、そもそものストーリーの深みについて本書で学ぶことができ大変勉強になった。 それにしても装丁がとんでもなく素晴らしい。装丁を楽しむためだけに本を買ってもいいのではと思うほど。
- 2026年6月14日
批評回帰宣言先崎彰容読み終わった空虚で無責任な「美」や「自然主義」に対し、矛盾を抱えながら倫理を希求する「堕落者」「成熟した人間」として生きることの難しさ。戦前に生きた人びとの苦悩は混迷の令和を生きる我々にも通じるものがある。未読の本に対する言及が多かったため一部読み進めるのに苦労したが、また挑戦したい。 - 2026年5月29日
- 2026年5月10日
悲しみの歌遠藤周作読み終わった「海と毒薬」の30年後を描いた続編。煙立つような昭和の新宿の描写が素晴らしかった。前作の事件から逃れられない主人公やその周辺の人びとに巻き起こる出来事があまりにも辛く、終盤の海に行くシーンでは涙を堪えられなかった。 - 2026年5月6日
新装版 海と毒薬遠藤周作読み終わった先の大戦中に起きた実在の事件を元に書かれた小説。センセーショナルな内容だが詩的で退廃的な群像劇として描かれている。いろいろなきっかけで倫理観は揺らぎはじめ、狂気と虚無感が滲み出す。とても重いテーマを扱った作品だが、小説としてとても面白かった。 - 2026年4月30日
ニュー日本文学史三宅香帆読み終わった古典は敷居が高く自分には関係ないというイメージだったが、実際に触れてみると、今の自分にまで続くしなやかな時の流れを感じることのできる柔らかい作品ばかりだった。出会いのきっかけを興してくれた三宅さんに感謝。周縁的な存在だった作家が伝統を塗り替えつつ継承してきた軌跡を面白く味わうことのできる名著。 - 2026年4月29日
おくのほそ道(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典松尾芭蕉,角川書店,谷口広樹読み終わった松尾芭蕉は古人の足跡をたどり、歌枕や名所旧跡を訪ねて俳諧の道を極めた。つまりそこにあるのは、松尾芭蕉以前の日本の詩情に対する郷愁である。本書を手に取り、日本の古典にふれたいと思った私と松尾芭蕉は、ある意味で同じ方向を向いており、それが何とも面白かった。 - 2026年4月26日
道草夏目漱石読み終わった親戚に金を無心される以外ほんとうに特に何も起こらない、衝撃の長編小説。主人公が冷血すぎてさすがに感情移入できないのも辛かった。「夏目漱石の自伝的小説」というメタ情報なしに読破するのは難しかったと思う。 - 2026年4月26日
本を読めなくなった人たち稲田豊史読み終わった対面形式の取材を元に現代人が本を読めなくなった理由を考察した本。スマホ依存による思考の幼稚化と反エリート主義という点で、非読社会の問題は、参政党や陰謀論の問題と同じ根を持つものであると感じた。 - 2026年4月19日
- 2026年4月19日
参政党と大陰謀論時代黒猫ドラネコ読み終わった神真都Q、国民運動など、参政党の他にも危ない集団がこんなにあるのか…と暗澹たる気持ちに。勉強にはなったが、コロナワクチンの危険性については一定研究が進んでいるし、また相手が参政党であっても選挙期間中の抗議活動を賛美することには疑問がある。ほぼ二項対立のみで進行する筆者の論点整理には危うさも感じた。 - 2026年4月15日
集団浅慮古賀史健読み終わった積読チャンネルフジテレビ問題をフックに、同質性の高い組織の抱えるリスクを解き明かし、人権知識と他者尊重の重要性を説く。硬い内容ながら小気味のいい文章で読みやすく、著者の体験も交えて書かれており納得感が高い。『1984』『マッドマックス』等を取り上げながら日本のエンタメ企業の不祥事を語るという構成も面白かった。 - 2026年4月11日
土佐日記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典紀貫之,西山秀人読み終わった三宅香帆の影響で読んでみた土佐日記。高知県から京都まで55日かけて帰京する日々をうだうだ綴った日本初のネカマ文学。時間の流れがゆったりしていたり、歌でコミュニケーションをとったり、環境や文化の違いをリアルに感じられて面白かった。ラストの一文がヴィトゲンシュタインのようで震えた。 - 2026年3月26日
オーロラの下、北極で働く松下隼士読み終わった積読チャンネル北極で働く日本人技術者の滞在記。極地を舞台に、「外国人」や自然といった自分以外の他者との距離の取り方を学んでいく姿に心を動かされる。抒情的な文章と写真がすばらしく最高の読書体験だった。何度も読み返すと思う。おすすめです。 - 2026年3月20日
天災と日本人 寺田寅彦随筆選寺田寅彦,山折哲雄読み終わった「慈母」と「厳父」の両面を持つ自然。進歩するほどかえって天災に脆弱になる文明。自然によって形成される国民性。ほとんどのテクストが1930年代に書かれたものだが、現代の価値観と通じる部分が多く読みやすかった分、「支那人」に対する静かな蔑視が際立ち、戦前の日本人の心性の理解の一助になった。 - 2026年3月10日
日本の思想丸山真男読み終わった刊行から65年経った現在の日本に当てはめても(マルクス主義に関する言及を除いて)ほぼ何の違和感もない内容であることにある種の恐怖を覚える。 論文と講演記録が混在しており旧来の雑多な新書らしい趣があり基本的には読みやすいが、最低限の哲学知識がないと、読んでいて難しいと感じる部分があるかもしれない。
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