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@tony_musik
音楽業界の底辺 / SLAVE / アート/ 映画 / 哲学 / ラジオ
  • 2026年9月23日
    いまを生きるカント倫理学
    「ゆる哲学ラジオ」で一般的な定言命法理解に対して物申されているのを観て興味を持ち読んだ。確かに著者のこの主張であれば、現代でも通用する強固な倫理的基礎づけにはなるだろうと思う一方、後半の具体例になるとカント倫理学のみで現代の複雑な諸問題に対応するのは厳しい部分があるなとも感じてしまった。
  • 2026年9月13日
    田舎医者/断食芸人/流刑地で
    代表作である表題作を含む8編を収録した作品。これまで読んだカフカの光文社古典新訳文庫の中でいちばんキャッチーでどの話も普通に面白かったので最初に読むのにお勧めかも。残るはついに「城」のみ…
  • 2026年8月31日
    宇治拾遺物語
    日本の古典の中でも特にお笑い要素が高い『宇治拾遺物語』を町田康が現代語訳したら面白くないはずがない。氏の古典新訳本の中でもとりわけアホ度が高く、ショートコント集のような趣だった。一話読むたびに満足して本を閉じてしまうことが多く、読破するのに時間がかかった(真面目な読書の合間でずっと読んでました)
  • 2026年8月26日
    ブレシアの飛行機/バケツの騎士
    初期の短編をまとめた作品。良くも悪くも普通の小品といった話が多い。「祈る男と話をする」と「バケツの騎士」が面白かった。
  • 2026年8月22日
    坂口安吾論
    坂口安吾論
    柄谷行人がカントやフロイト等のフレームワークを補助的に使用しつつ坂口安吾を論じた本。曰く、仏教やキリスト教、建築、「ふるさと」という概念を捉え直す中で安吾が見出したのは、人間を突き放すような峻烈な現実の感覚であり、美学論でいう「崇高」に近い美意識であったという。哲学書としてめちゃくちゃ面白かった。
  • 2026年8月14日
    訴訟
    訴訟
    有名な「変身」と同様、主人公がある朝目を覚ましたら突然不幸な状況に巻き込まれてしまうという話。もはや笑ってしまうような不条理コントといった趣きはヴォルテールにも通ずるものを感じる。「史的批判版」というバージョンを基にしているらしく、章立てが独特で面白い。カフカに対する興味がより深まった。
  • 2026年7月16日
    光抱く友よ
    光抱く友よ
    「伊勢物語」の小説版を書き上げた作家の数十年前の芥川賞受賞作ということで気になって読んだ。表題作を含めてどの作品も、異物としての他者を受け入れようとしてもがく、「真っ白で普通な自分」の葛藤と成長の兆しが描かれている。独特の読後感があり心に残った。
  • 2026年7月9日
    ちくま日本文学全集 6 坂口安吾
    坂口安吾の作品は青空文庫でも読めるのだが、あえて本を買って読んでみた。主要作品「堕落論」「白痴」「桜の森の満開の下」を含む14の小説と批評がバランスよくまとめられており、作品に通底する透徹した眼差しとユーモアを味わうことができてとても良かった。文庫だが装丁や紙質にもこだわりを感じた。
  • 2026年6月30日
    変身/掟の前で
    変身/掟の前で
    高校生のころ気持ち悪すぎて苦手だった「変身」だが、「判決」「掟の前で」が気になってあたらめて読んでみたところ、その深い詩性に衝撃を受けた。どの短編も短くて一気に読めるのに濃密な読書体験を味わえるのがすごい。下半期は光文社古典新訳文庫のカフカのシリーズを読んでいきたい。
  • 2026年6月28日
    恋する伊勢物語
    こちらも併せて読んだ。『伊勢物語』を現代の若い女性歌人が読み解く、という触れ込みの本なのだと思うが、「現代」と言いつつ書かれたのが1990年代初頭であるため、現代とのノリの違いも面白かった。
  • 2026年6月28日
    伊勢物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    日本最古の歌物語。そのモチーフが能に頻出することから、能理解の必読書と思い身構えて読んだが、読みやすい現代語訳と軽いタッチの解説のおかげで楽しく読めた。華やかでほろ苦い業平の人生の移ろいを味わうことができて良かった。
  • 2026年6月16日
    能十番
    能十番
    自分にとっての能の魅力とは、幽玄な雰囲気と身体の動きと音と息づかいであったが、テクストや韻、そもそものストーリーの深みについて本書で学ぶことができ大変勉強になった。 それにしても装丁がとんでもなく素晴らしい。装丁を楽しむためだけに本を買ってもいいのではと思うほど。
    能十番
  • 2026年6月14日
    批評回帰宣言
    批評回帰宣言
    空虚で無責任な「美」や「自然主義」に対し、矛盾を抱えながら倫理を希求する「堕落者」「成熟した人間」として生きることの難しさ。戦前に生きた人びとの苦悩は混迷の令和を生きる我々にも通じるものがある。未読の本に対する言及が多かったため一部読み進めるのに苦労したが、また挑戦したい。
  • 2026年5月29日
    バラバラな世界で共に生きる
    ローティとロールズの言説を紹介しつつ、リベラルの再興について検討する。その答えは、タイトル通り「バラバラな世界で共に生きる」ことであり、そのためには残酷さへの抵抗と再記述への開かれが必要であるという結論。重要なことは真理の発見ではなく会話の継続である、という言葉にハッとさせられた。
  • 2026年5月10日
    悲しみの歌
    悲しみの歌
    「海と毒薬」の30年後を描いた続編。煙立つような昭和の新宿の描写が素晴らしかった。前作の事件から逃れられない主人公やその周辺の人びとに巻き起こる出来事があまりにも辛く、終盤の海に行くシーンでは涙を堪えられなかった。
  • 2026年5月6日
    新装版 海と毒薬
    先の大戦中に起きた実在の事件を元に書かれた小説。センセーショナルな内容だが詩的で退廃的な群像劇として描かれている。いろいろなきっかけで倫理観は揺らぎはじめ、狂気と虚無感が滲み出す。とても重いテーマを扱った作品だが、小説としてとても面白かった。
  • 2026年4月30日
    ニュー日本文学史
    古典は敷居が高く自分には関係ないというイメージだったが、実際に触れてみると、今の自分にまで続くしなやかな時の流れを感じることのできる柔らかい作品ばかりだった。出会いのきっかけを興してくれた三宅さんに感謝。周縁的な存在だった作家が伝統を塗り替えつつ継承してきた軌跡を面白く味わうことのできる名著。
  • 2026年4月29日
    おくのほそ道(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    松尾芭蕉は古人の足跡をたどり、歌枕や名所旧跡を訪ねて俳諧の道を極めた。つまりそこにあるのは、松尾芭蕉以前の日本の詩情に対する郷愁である。本書を手に取り、日本の古典にふれたいと思った私と松尾芭蕉は、ある意味で同じ方向を向いており、それが何とも面白かった。
  • 2026年4月26日
    道草
    道草
    親戚に金を無心される以外ほんとうに特に何も起こらない、衝撃の長編小説。主人公が冷血すぎてさすがに感情移入できないのも辛かった。「夏目漱石の自伝的小説」というメタ情報なしに読破するのは難しかったと思う。
  • 2026年4月26日
    本を読めなくなった人たち
    対面形式の取材を元に現代人が本を読めなくなった理由を考察した本。スマホ依存による思考の幼稚化と反エリート主義という点で、非読社会の問題は、参政党や陰謀論の問題と同じ根を持つものであると感じた。
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