

tony_musik
@tony_musik
音楽業界の底辺 / アート/ 文学 / 映画 / 哲学 / ラジオ(三四郎・ヤーレンズ・ルネラジ) / 背景画は映画『女神の見えざる手』
- 2026年1月6日
私とは何かーー「個人」から「分人」へ平野啓一郎読み終わった人は他者との関わり合いなしに生きることができない。ある人に見せる自分の一面はあくまで自分の「分人」であって、多種多様な自分の「分人」のウエイトによって「私」は作られる。よって、ひとつの「分人」と全体の「私」は切り離して考えることができる。この考え方は人間関係の問題で悩んでいる人の救いになると思った。 - 2026年1月3日
転がる香港に苔は生えない星野博美読み終わった1997年、香港返還。歴史的転換点を迎える都市の日常と住人たちとの濃密な交流を描いたノンフィクション。薄汚い街の雑踏に身を置いている気分になりながら読み進めた。香港や中国に対する著者の心のゆらぎが面白かったし、2019年の香港民主化デモを理解するための前提知識としてもとても勉強になった。 - 2025年12月28日
美と共同体と東大闘争三島由紀夫,東大全共闘読み終わった数年前に映像を観た時は講堂の熱気と三島と芥氏のチャーミングさに心を動かされたのみだったが、やっと議論の内容を理解することができた。空間と時間、物体と主体、エロティシズムと暴力、統治と詩、概念と名辞など、刺激的な二項対立に満ちている。こんなハイレベルな本がベストセラーだったのか…と当時を羨ましく思う。 - 2025年12月26日
盗賊三島由紀夫読み終わった「盗賊」の意味が明かされる最終行に震えた。1930年代の日本を舞台にした作品ではあるが、敗戦の翌年に発表されたという時代性を踏まえると、同年発表の坂口安吾『堕落論』と繋げて考えることができる。「生きている醜骸としての精彩を放つ」中年たちこそ、「堕落論」的堕落者として称揚されるものなのかもしれない。 - 2025年12月21日
過疎ビジネス横山勲読み終わったコンサル栄えて国滅ぶ。地方自治体が直面する人口減少と財源不足を背景に民間企業が公金を利益化する「過疎ビジネス」の実態を告発した本。個々人において倫理への希求が内面化されていない日本でリバタリアニズムを実践することの限界を痛感した。 - 2025年12月14日
絶望から出発しよう宮台真司再読宮台先生の思想をインタビュー形式で分かりやすく解説するコンパクトな良書。「ポストモダン」をどう翻訳するべきか。「表現」と「表出」の違い。日本の凋落の原因。アジア主義とは何だったのか、など。 - 2025年12月7日
成瀬は都を駆け抜ける宮島未奈読み終わったシリーズを通して良い意味でリアリティのない聖書のような小説だと思っていたが最終話にして文字通りの大団円。すばらしいエンディングだった。学生生活に懐かしさを抱いたり、成瀬の半生に泣かされたり、個人的に営業時代に苦労したヨドバシ京都店の記述があって嬉しかったり、感情が忙しかった。最高の小説だった。 - 2025年11月30日
文はやりたし中谷美紀読み終わったオーストリアに住みウィーンフィルの楽団員を夫に持つ中谷美紀が2016年から2023年に連載した記事を書籍化した作品。日々のトラブル、日本での仕事、クラシックなど文化芸術への愛、コロナ禍・ウクライナ戦争という未曾有の事態に巻き込まれていく姿などが描かれる。 - 2025年11月30日
日本の歪み東浩紀,茂木健一郎,養老孟司読み終わった人称性の問題、普遍性の問題、戦争と天災など、明治維新から60年代までの日本の論点を語る中盤までは面白く読めた。しかし養老氏はニヒリズムの末に稚拙な加速主義に陥っているようで、終盤の氏の発言には、これが日本の「知の巨人」の言葉かと頭を抱えた。 - 2025年11月29日
若きウェルテルの悩みゲーテ,酒寄進一読み終わった初ゲーテ。美しい小説だった。書簡体形式で報われない恋の行方を描いた本作は啓蒙主義の時代にロマン主義の火を付ける役割を果たしたという。重要と思われる終盤のオシアンの詩の意味がよく分からなかったので調べ直して再読したい。 - 2025年11月28日
考察する若者たち三宅香帆読み終わった東浩紀の諸作や「スマホ脳」等を軸に、いかに「考察」よりも「批評」のほうが素晴らしいかを説いた本。批評の再興のために力を尽くす著者の強い意志に感動すら覚えるし、ついでに「推し文化」も刺しに行く姿勢が最高だった。なお本書でも言及されていたが、「過剰考察」は批評になり得るものであると思う。 - 2025年11月24日
- 2025年11月22日
- 2025年11月1日
- 2025年9月15日
フランケンシュタインメアリ・ウルストンクラフト・シェリー,小林章夫読み終わった『批評理論入門』のために義務的に読んだが、愛の裏側で密かに熟成され発露される悪と、それをとりまく登場人物たちのひたむきな感情の吐露が折り重なる静かで美しい文章に感動した。自然の描写が美しく、紀行的な要素もあり、とても楽しめた。 - 2025年9月7日
福沢諭吉「学問のすすめ」 ビギナーズ 日本の思想佐藤きむ,坂井達朗,福沢諭吉読み終わった通義・天の道理の重視、自由と自立・国家の独立、社会契約と法への主体性、専制抑圧の気風からの脱却、怨望の防止、そのすべてのために「学問を学ぶ」必要がある。近代日本の偉人というイメージのせいで誤解していたが、福沢は予想以上にリベラルで人間味のある人だった。 - 2025年9月5日
MY WAY -J自伝-J(ジェイ)読み終わったLUNA SEAのベーシスト、Jの自伝。スタンダードを目指す冷静な目線とストイックなこだわりに感動。これまでのインタビューで聞いたことのない話が多かったのでファンは必読。 - 2025年9月2日
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神マックス・ヴェーバー,中山元読み終わったキリスト教徒にとって、倫理的に生きようとすること(プロテスタンティズムの倫理)と、金を儲けること(資本主義)がなぜ両立するのか、天職と禁欲を鍵に解き明かした本。ピューリタン、再洗礼派、クエーカー派、メソジスト派、敬虔派など、プロテスタントの宗派についても勉強になった。 - 2025年8月30日
- 2025年8月30日
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