ヤナマール

1件の記録
Sanae@sanaemizushima2026年4月19日読み終わった西アフリカのセネガル。2011年に大統領が勝手な憲法改正案を提示したことを契機に起きた騒乱、「ヤナマール(もううんざりという意味)」という運動を起こしたのはヒップホッパーだった。 ネパールではラッパーが大統領に選出されたり、日本も憲法改正のデモが行われるなど、人ごとではないなと思い読む。 「おれたちが目を向けたのは、若者が政治にあんまり興味を持ってないってことで、政治の問題がみんなの問題で、みんなの問題が政治の問題である以上、そんな無関心な態度はすげえ危なかった。政治と言うのは、社会を運営する技術だから、とにかくおれたちが政治を放っておいても、政治を俺たちを放っちゃおかない。だから、『政治なんて長老のやることだ』みたいな歪んだイメージに若者がとらわれてちゃダメなんだ。この運動は、意識化のひとつのやり方、いわゆる意識の覚醒、一般大衆の覚醒を流す運動、民衆それ自体が権力なんだってことを若者に知ってもらって、そして民衆に自分の声を取り戻してもらう運動なんだ。民主主義だなんて、思い込まれてる代物が、全然民衆のためになってなければ、民衆がつくり上げたものでもないなんて、それこそもううんざりだからな。」(p145) ちょっと長いけどインタビュー引用。 誰がやっても政治の腐敗は終わらない諦念があって、このような結果になっているのは日本も同じ。 日本は大半が無関心でもなんとかなっていることもひとつの原因だが、セネガルの場合はかなり違っている。洪水で家に住めなくなり、停電はしょっちゅう起きるのに電気代は高く、停電のせいで奪われる命がある。物価も高騰するばかり、仕事はなく貧しい者は貧しいまま...ここは決定的な違いだ。 組織が大きくなると、この運動自体も上層部が腐敗してくるという悲しいことも書かれていたが、国境を越えて隣国がピンチの時には共に立ち上がるようなこともチラと書かれており、連帯の実践がアフリカ大陸では進んでいるんだなと思った。 植民地を知らない世代-「新しいタイプのセネガル人」という表現があり、今の大統領は1981年生まれの40代若手大統領。 ヤナマール運動は2011年に起き、これが書かれたのは2017年。今はどんなふうなんだろうか。日本ではなかなか入って来ないセネガルのことだけど、耳を澄ませておこうと思う。


