野球マンガ学概論 〜その歴史と表現について〜
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ワタナベサトシ@mizio_s2026年4月23日気になる買った読み終わった知人と駄弁っていてちょうど昔の野球マンガの話題になって検索したら本書が出版されたばかりで、いいタイミングだと思って購入。 球技としての野球はあまり好きではない。漫画も多く読むわけではない。でも野球漫画の豊穣さはずっと羨ましく感じていた。野球というスポーツは漫画に適している。これが例えばラグビーなら、漫画で描くのはずっと困難だし、さまざまに切り口を変えて表現するところまで育つのにこの先100年くらいかかるだろう。 なんとなく「野球漫画って恵まれてるよな〜」と感じていたところを、余すところなく言語化して体系的に論じてくれたことに感謝したい。 第一章・二章が野球漫画の歴史、第三章・四章が野球漫画の表現手法。前半と後半で2冊に分けてもいいくらいのボリュームで、おそらくもっと語ることはできたのだろうに削りに削った感はある。「バッテリー原理主義」と「チーム応用主義」などの聞いたこともない分類法も、語りが巧みだからスッと頭に入ってくる。ライターさんのひとりツッコミのような文章の遊びはちょっとウザいところもあったけど。 「打撃動作の描き分け」を実際の漫画作品からコマを抜き出して並べてあるページは、静止画なのにボールがどっちにどれくらいの勢いで飛んでいったかすべて分かって、絵が上手い人は凄い!と感じいった。こんなに上手い人がもういるなら、この先新しく漫画家になろうとする人たちは大変だ。かないっこないからと、挑戦することなくあきらめてしまう人もいるんじゃないの? [暫定版]とある巻末の「世界で一番詳しい野球マンガ作品年譜」はとても嬉しい。この先まだまだ足されてゆくのだろう。本文中に言及されている作品と連動させて、索引としてページ番号が付記してあればもっとよかった。


