深海の使者

深海の使者
深海の使者
吉村昭
文藝春秋
2011年3月10日
1件の記録
  • 阿雁燈
    阿雁燈
    @sk88p
    2026年5月9日
    『バーナード嬢曰く』8巻で遠藤くんが吉村昭『高熱隧道』を評して「無慈悲に人が死にまくる」と言うのだが、本書の扱う第二次大戦期における日独間の潜水艦による連絡も、まさに無慈悲なものとしか言いようがない。敵襲を避けるための過酷な航路を行く長すぎる航海。潜水艦という特殊な艦艇は、潜航中に敵襲があれば乗組員全員がほぼ確実に命を失う。それだけでなく、制海権のあるシンガポールでも触雷で内地を目前にして沈むという不運も描かれる。潜水艦だけでなく長距離航続可能な航空機も墜ちる。戦記としては、これ以上ない密度である。
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