少し変わった子あります

少し変わった子あります
少し変わった子あります
森博嗣
文藝春秋
2007年11月15日
1件の記録
  • onkul
    onkul
    @reads_mkb
    2025年3月23日
    森博嗣の独特な世界観と静かな文体にすっかり魅了された。物語はゆったり進むのに、幻想的な雰囲気がじわじわ心をつかんでくる。特に、女性たちとの会話や食事のシーンが丁寧で、上品さの中に不穏な影を感じてふわふわした気分になった。 一番惹かれたのは、その「つかみどころのなさ」。主人公の行動理由や友人の失踪の謎が曖昧なままなのに、なぜか読み進めちゃう。不思議な店や女将、「少し変わった子」たちの抽象的な魅力に引き込まれたのかも。結末がはっきりしないのも、この作品の味わい深さで、解釈を自由に楽しめるのが良かった。孤独や人との距離感を静かに考えさせられる感じもあって、思索的な読書が好きな人に合いそう。
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