テクストの楽しみ

テクストの楽しみ
テクストの楽しみ
ロラン・バルト
鈴村和成
みすず書房
2017年1月26日
1件の記録
  • 『批評の教室』で(たしか)参考図書として挙げられていたので読んでみたが、抽象度の高い断章形式で、さっそく何を言っているのかわからず、途中から評論、あるいはエッセイとして捉えるより特殊な小説か詩のつもりで読んだほうがいいかもしれないとモードを切り替えてみるも、あいかわらず言葉がすべって頭に入ってこず、むずかしい言葉を使っているわけではないので、たぶん、「AはBである」のAとBのあいだに(自分にとっては)大きな飛躍がある文章の連続だからだろうと考えながら読み進め、つぎはわかるかもしれないと根拠のない期待を抱かせる断章形式も手伝って、全体が短いこともあり気づくと読み終えてしまった。 訳者解説でも本書がバルトの著作全体の中でどのような位置付けであるかということと、(バルトの真の意図は措くとして、こじつけにしか思えなかったが、)バルトの性的指向がテクスト中に示唆されていることを本文を引用する形で指摘することに紙幅が費やされ、内容そのものについて理解が深まることはなかったとはいえ、わからないなりにも読めてしまう魅力があるのも事実で、ほかの著作も読んでバルトの思想と「バルト語」に馴染めば肚に落ちることはなくとも喉元くらいには落ちるのではないかという気がした。
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