買えない味

買えない味
買えない味
平松洋子
筑摩書房
2006年5月1日
2件の記録
  • えい
    えい
    @shibamoti
    2026年5月17日
    台所まわりの話を綴ったエッセイ集。作者といえば食とは切っても切れない関係。本作ももちろんそう。 気に入った食器や道具を選び、調理にひと手間かけ、食材を選び、花を活け、器を飾り……。作者がエッセイで語るそれは傍から見てみればいわゆる丁寧な暮らしに当たるものだ。文を読むと自分にはそんなゆとりも手間暇をかけることも到底出来ないよという気持ちにしばしばなっていた。 だけど、ここに来て急に腑に落ちたかもしれない。つまるところ、自分にとって「しっくり来る」ということが大事、という話なのではないかと。そしてそれは必ずしも茶事や生け花に通じていたり、高価な器を持っていることとイコールではない。 大事にする事物も感じ方も人によって違う。作者のこだわりも思い出の記憶も、自分との差異も含めて味わい深い良さがある。そんな気づきを得ながら読了。
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