

えい
@shibamoti
なんでも読むタイプの備忘録。
絵本、エッセイ、マンガ、食べ物、小説少し。
感想は簡易な自分の主観メモ。
- 2026年6月12日
読み終わった図鑑画集・写真集@ 自宅きものの文様に関して、実際に筆者が収集したきものの写真を解説と共に記す図鑑。掲載されているきもの写真の数量が圧巻。ぱらぱらとページをめくるだけで目に楽しい。 植物・動物や風景、小物に至るまで、様々な文様があるのだな、と感心してしまう。四季折々に合わせた柄があったり、通年で使われる柄があったり、意匠を組み合わせたりと文様のあしらい方も用途も様々。 文様がどうやってきものの図案に取り入れられ始めたかという由来、こういった柄はこの時代この時期から、日本独特の柄の話……などなど様々な知識も得られ、興味深い。 私はきものに関しての基礎知識がほとんどないので、柄もそうだけれど生地や織り方、仕立てなどの専門用語がピンと来ず、柄のスタンダートさえよく知らない。知っていたらさらに感心しながら読めただろうかと思うとなんとも悔しい気持ちになった。 - 2026年6月7日
古代ローマの料理と食文化ブリジット・ルプレトル,海田芙柚悸読み終わった資料系@ 自宅古代ローマ料理の再現レシピとその写真、ローマの食に関するコラムの本。 料理レシピの参考元は、もはやお馴染みのアピキウス。その中でも比較的メジャーで食材などが曖昧ではなく再現性が高いものを選んだということなのだろう。 カラー写真つきの料理の本なので、一見しただけでどんな料理かという実態がイメージしやすく、それだけでもうとても嬉しい。 料理にはハーブが頻出するのだが、それらのハーブの解説が巻末にあるのもありがたい。 アピキウスのレシピは昔のレシピものの例に漏れず、分量や時間が非常にざっくりしたものであるため、写真にある作成された料理の調理時間や味は発行元のフランスの編集者がチェック済みなのだそう。 面白かったが、気になる点がいくつか。まずレイアウトや装丁が廉価な資料集のようで垢抜けない印象が否めない。厚くはないとはいえせっかくのフルカラーなのにどうしてこのデザインになったのか。 それに料理写真が実際に料理として調理された後のものと、調理前の素材イメージだけのものが混在している。仮に揚げ魚みたいな、素材によって見た目が変わるけど調理法が同じだからだという理由にしても、一例として調理済みのものを挙げ統一した方が違和感が少なかったのではないか。 また、味への言及が非常にライトなのも惜しい。せっかくなら実食してチェックした時の所感や調理の時のエピソードもあれば良かったと感じてしまう。食文化への言及はコラムに収まる用量なので、あくまで興味の入口になる本、というコンセプトなのかもしれない。 - 2026年6月6日
読み終わった絵本@ 自宅飼育のための絵本シリーズ、セキセイインコ編。 実際の飼育方法や病気などの対処法はもちろん書かれているのだけれど、セキセイインコそのものへの知識もしっかり深められるのがありがたい。 体の構造や羽の構造、体色の話まで。羽毛の色がメラニン色素とカロチンの割合で変わったり、原産国がオーストラリアでかなり大きな群れで暮らしていたり、知らないことがたくさんあった。ページ数は多くないが、かなりちゃんとした内容。 筆者の家で暮らすセキセイインコのポチちゃんとカメちゃんの話も可愛らしくてほっこりした。イラストも精緻でリアルなのだが、仕草がよくわかってとても可愛らしい。2000年初版の本なのでもう彼らは虹の橋を渡っているだろうが、インコの可愛さや魅力、生態までも改めて知ることが出来た。 - 2026年5月31日
- 2026年5月30日
読み終わったレシピ本@ 自宅ブログで有名な山本ゆりさんのレシピ本。 SNSやブログで都度レシピを参照していたが、紙で一挙に見たくなりついに購入。 タイトルが長くてびっくりするが、著者が本編で自分でツッコミを入れているからもう面白い。 彼女のレシピは手を抜く部分の抜き加減と、特別な素材をほとんど使わないところが大変魅力的。こんなの残してどうするんだよみたいな使い方もない。ズボラな調理者である自分にとてもマッチするレシピで、この本もお役立ち度が高そうなものばかりだった。 また、味の傾向もファミリー向けというか、ヘルシー度が高いわけではないのだが子どもが苦手なタイプの味は(酸っぱい、辛い、苦い、スパイスが効いてるなど)少なく、好き嫌いが多い者のいる食卓にはとても嬉しい仕様だ。 作り方に関する一言コメントが吹き出してしまうほど面白いのだけど、痒いところに手が届く補足にもなっており素直にありがたい。コラムも面白いし、とても親近感が湧く。 肉系レシピで豚コマなんかのバリエーションがもう少しほしいので、ピンポイントで使えそうな別本も買おうと思う。 - 2026年5月24日
世界の食べものーー食の文化地理石毛直道読み終わった資料系@ 自宅世界を巡り、日本の食文化研究に貢献した筆者による食文化の入門書。内容としては三章構成。 第I部は主にアジア圏、オセアニア、マグレブ(北アフリカの方)の諸民族の食文化の解説。具体的に何を食べるか、食具や調理法、食事の形態などまで章立てて触れられているのが分かりやすい。 Ⅱ部は日本の食事。我々にとっては当たり前のことでも、俯瞰した視点から解説されると特徴的な点が多々あると気付かされる。 Ⅲ部は世界と食べ物の関わり。I・Ⅱ部と重複する部分もあるが、米、茶やコーヒー、酒、などといった食文化に影響力の大きい食べものが登場する。 特に印象的だったのは、「ごはんと、ごはんのおかず」という類いの主食副食という概念が必ずしも世界共通ではないということ。確かに西洋の食卓ではパンのおかずが肉料理、という風ではない。 また、トウガラシが世界の料理に与えた影響の大きさには驚いた。 それに、馴染み深いと感じていた食物でも、歴史を辿ればほんの百年二百年程度の付き合いのものも非常に多くあり、食文化の変遷に思いを馳せてしまう。そんなことを思う今も、現在進行形で文化は変わっていっているのだ。 「世界の食べ物」というタイトルに反して言及がある地域が偏っているのは、I部の文章の多くが元は同名の事典に寄稿したものだからだそう。 筆者があとがきと文庫版あとがきで触れているように、80-90年代という激変の時代を経、この本が発行された当時から日本も世界もさらに食の形が変化した。 ただ、数え切れないくらい海外に足を運び、食を追究し続けてきた筆者の文から得られる知見はとても多いと感じた。味の素や日清などの企業とともに研究をした実績もあり、特にアジアや東南アジアに関しては興味深い話がまだまだありそうなので、文庫にない写真も掲載されているという元の本も読んでみようと思う。 - 2026年5月24日
- 2026年5月22日
おひさまのたまごエルサ・ベスコフ,石井登志子読み終わった絵本@ 自宅ようせいが森で見つけた、丸くて大きくてだいだい色の何か。きっとおひさまのたまごに違いない!と、森の仲間たちとともに大騒ぎになる、楽しく賑やかな物語。 おひさまのたまご、という発想がまず素敵だ。そして森の中で季節ごとに楽しく踊り続ける、明るいようせいは可愛らしく快活で、みんなの人気者なのだなと感じる。この森には、やはり彼女がいなくては始まらないのだ。 北欧生まれの作者が描く森の様子は細部まで鮮やか森歩きもたくさんしたのだろう。何人もの子どもがいた人らしく、妖精たちの姿もなんだか子どものようで愛らしく感じた。 - 2026年5月19日
ブルガリアのごはん(21)銀城康子読み終わった絵本@ 自宅世界各国のごはんに注目する絵本シリーズ、そのブルガリア版。 ブルガリアといえばやはりヨーグルトを思い浮かべるけど、実際にヨーグルトはよく食べられているようだ。そのまま食べるだけではなく、スープにもソースにも和え物にも……などなど、なんにでも使う。ちょうど日本の味噌のような役どころと本の中で説明があったけど、まさにそのものという印象。 朝はそのときどきに応じて概して軽めの食事だが、昼夜の食卓にはパン+冷菜のあとに、メインの煮込みや肉などが出てくることが多いそうで品数もなかなか豊富。このシリーズを読んでいる限りでは、朝軽め、昼にしっかりという食事パターンの国は結構よく見かける気がする。 煮込みやオーブン料理が活躍したり、イスラーム圏だったこともありトルコ料理と似た献立もあったり、ギリシア料理と共通するものもあったりと興味深い。 ブルガリアに限らないが、国の中に海や山など色々な地形があるとそれに応じて地域の食生活も変わる。日本で考えてみてもなるほどと思うけど、違う国でその様子を見ると興味深くてもっと知りたくなった。 ところでこの本に関しての巻末参考文献、存在自体がつかみにくいものがあった。絶版なのだろうか、なにか理由があるのだろうか。一体何をどう参考にしたのかも含めて気になる。 - 2026年5月18日
- 2026年5月17日
もりいちばんのおともだちふくざわゆみこ読み終わった絵本@ 自宅おおきなクマさんは小さなものが好き。小さなヤマネくんは大きなものが好き。そんな二人が出会ったら、それは相思相愛の友達になるに決まっているのだった。 ことごとく正反対だけど仲良しな二人。そんな二人が出かけたケーキ屋さんでもらった苗を育てたら……。これ以上ない素敵な秋が二人と森の仲間たちを待っていた。なんとも素敵で心がポカポカするようなお話だ。 描き込みの細かい優しく可愛らしいタッチのイラスト、色んな動物たち。そして美味しそうなスイーツ!クマさんとヤマネくんとともに楽しく美味しい秋が楽しめる絵本。 - 2026年5月17日
買えない味平松洋子エッセイ読み終わった@ 自宅台所まわりの話を綴ったエッセイ集。作者といえば食とは切っても切れない関係。本作ももちろんそう。 気に入った食器や道具を選び、調理にひと手間かけ、食材を選び、花を活け、器を飾り……。作者がエッセイで語るそれは傍から見てみればいわゆる丁寧な暮らしに当たるものだ。文を読むと自分にはそんなゆとりも手間暇をかけることも到底出来ないよという気持ちにしばしばなっていた。 だけど、ここに来て急に腑に落ちたかもしれない。つまるところ、自分にとって「しっくり来る」ということが大事、という話なのではないかと。そしてそれは必ずしも茶事や生け花に通じていたり、高価な器を持っていることとイコールではない。 大事にする事物も感じ方も人によって違う。作者のこだわりも思い出の記憶も、自分との差異も含めて味わい深い良さがある。そんな気づきを得ながら読了。 - 2026年5月16日
水辺にて梨木香歩エッセイ読み終わった@ 自宅水辺にまつわる、作者の心の内にある想いを綴ったエッセイ。 カヤックから始まる話は、同じ名を持つ宇宙船のこと、太陽風、湖や川や湿地などの水辺の風景、英国と物語、鳥たち、植物……という風にどんどんと広がっていく。 興味を持ったものを突き詰めていき、事物に物語を見出していく作者の人柄の一片は、話題の広がりからも垣間見えてくる。こと自然に関しての興味の深さ、そこから当然のように生じる知識の深さには感心してしまう。 文学的、詩的という表現は安直だが、言葉選びにも句読点遣いにも独特の呼吸を感じる。きっと何となく、で書いているのではなく、書かれている以上そこには必ず意味があると思わせるような。 エッセイの中では、「境」という言葉が何度か出てきた。水辺とそれ以外の間にはある種の線が引かれているのだろう。現実と非現実の間にも、また。地に足がついているようで、危うさも感じるような好奇心や想像力がある作者は、ちょうどその境界線上に立っている人なのかもしれないとぼんやりと思った。 - 2026年5月10日
落ち葉平山和子,平山英三読み終わった絵本@ 自宅絵と写真で送る落ち葉の本。 作者のおふたりは長野・黒姫に住んでおられ、そこでの生活で出会った落ち葉の様子が綴られている。 本書の文章自体は子どもにはやや難しい気がする(小学校中学年程度から?)けれど、落ち葉のイラストはとても美しく、時に思いがけない形や色合いをしていて面白い。眺めるだけでも十分に楽しめるだろう。 作者が実際に見つけたという落ち葉の種類は多彩で、拾い上げたあと変化していく様子まで描いてあったり、同じ木の葉でも違う姿が見られたりする。そんな落ち葉を描く絵のクオリティは本当にすごくて、こんなにも細かでリアルに描けるのだなあ……と思わず感心してしまうくらいだった。 - 2026年5月9日
最古の料理 (りぶらりあ選書)ジャン・ボテロ読み終わった資料系@ 自宅最古の料理というタイトルに惹かれて読んでみたが、気軽にレシピを眺めるようなものとは全く趣旨が違った。 楔形文字で残された料理に関する記述を丁寧に読み解き、断片的な資料から当時のレシピに関して推測を重ねていく。まず、いわゆるレシピらしいレシピがない。そもそも現存する資料があまりに少ないのだ。その上破損もある。紀元前の話でさらにそこから1000年もの時間を遡るのだから当たり前なのだが、改めて歴史の痕跡を保存・復元する難易度の高さを思い知る。特定できない正体不明の料理や食材も多い。 レシピの元になる資料は、この本が著された当時イェール大学で新たに発表された平板である。しかしこれを読み解くのにも少なくとも言語分野の専門知識が必須で、考えるだに膨大な労力と根気を要する作業だ。 限られた資料からレシピを読み解くために、当該の本文のみならず、用いられた食材から調理法の推察をし、ある時は使用した食具調理器具の形状から料理や生活を考え、祝宴と儀式の中にもヒントを見出していく。最終的に宗教と死生観まで考察する本書はレシピ本という域に収まらない、メソポタミア文化論である。これが可能になるのは、この文明に関しての著者の深い知識あってこそのものだ。 もちろん推論の全てが正しいはずもないが、研究数としてあまり多くないというメソポタミア文明における食に関して、貴重な考察だと感じた。 難しい本だったがいずれ再読したい。その際は、本書は発行から20年程度経っているので、併せて新しい情報も読み込んでいきたい。 - 2026年5月7日
いっぴきとにひき桑原奈津子エッセイ読み終わった画集・写真集@ 自宅料理研究家である作者とともに暮らす、いぬいっぴきと猫にひきに関する写真や文の本。 保護犬と保護猫のこの子たちが、作者の家でのんびり自由に暮らす様が愛おしい。彼らを見つめる優しい眼差しにもほっこりする。ふとした仕草にも信頼関係が見えて、大事にされているんだと分かる。 この本を読みたいと思った当時はSNSで毎日のように更新されていたけど、今は更新は途切れて、いぬのキップルは虹の橋を渡っているようだ。他の子達も年齢的には……。 別れが必ずやってくるのは切なくはなるけど、生きる時間の違う生き物同士が一緒に暮らした大事な時間のことを想うと、同じような経験のある人間としてなんだか感慨深くなる。 - 2026年5月5日
お弁当いただきます!平野恵理子エッセイ読み終わった@ 自宅お弁当の種類、中身、パッケージ、小物などさまざまな面からお弁当を語っていくエッセイ。思い出もこだわりも満載のエピソードばかりだ。イラストもふんだんに。 お弁当は今やご家庭で作られる物だけではなく、スーパーやコンビニから専門店の物に駅弁、デパ地下や料亭の高級品など、様々な形で手に取れる存在になった。それでもやっぱりお弁当って何処か特別なのだ。 本書を読むと、お弁当が食べたくなるだけでなく、作りたくもなる。お弁当箱や周辺の小物にも凝ってみたくなる。 本文とイラストからは、こだわりがありちょっと主張強めで図太いところもある作者の人柄が見える感じで面白かった。 - 2026年5月4日
和菓子中村肇読み終わった画集・写真集@ 自宅京都人である作者が、京都の和菓子屋さんの和菓子を集めて写真に収めた本。 移ろう四季、季節と同じように移ろっていく和菓子は見ているだけで楽しい。英語版の説明文が日本語と少しニュアンスが違って詳細なのも面白い。 掲載されている和菓子の写真はとても綺麗だ。断面図もあって菓子の内部まで分かる。作った職人さんに失礼ではと懸念しながらも切ったとあとがきで述べられていたが、京都に縁遠く直接菓子を手にとることが叶わない読者としてはありがたいし、和菓子をよく知らない文化圏の人なら尚更そうだろう。 本の分厚さに驚いたけど、目の保養になる素敵な写真集だった。 - 2026年5月3日
花森安治のデザイン暮しの手帖社,花森安治読み終わった画集・写真集@ 自宅暮しの手帖創刊から30年間に渡る花森安治の仕事を、社に保管された原稿から掲載した非常に見応えのある本。 水彩、コラージュ、パステル、写真、そして文まで、どんな形でも常にこだわりのこもった作品作りは見事としか言いようがない。 題材として多く描かれたのは身近な物品や何処か愛嬌のある人々。そこには、親しみとセンスを同時に感じさせられるから不思議だ。 戦時下、大政翼賛会で国策宣伝の役目を担ってからの、暮しの手帖創刊までのスタンスの変遷を思うに、彼の戦中戦後の気持ちはどんなだったのだろうか。氏の仕事は見たことがあっても人物像には触れてこなかったので、本書で垣間見えた人柄も相まって気になった。 それにしても、「暮らしと結びついた美しさがほんとうの美しさ」という彼の言葉は、本書を見るにまさにそのまま作品となり存在していると感じる。そう考えれば、日常に縁が深いテーマが多いのに、色褪せない新鮮な刺激を貰えるのが不思議であり納得でもある。 - 2026年5月2日
児童文学キッチン お菓子と味わう、おいしいブックガイド小林深雪,福田里香エッセイ読み終わった@ 自宅児童文学作品を、お菓子とともに紹介していくという趣旨の本。 お菓子は、作中に実際登場するものを再現したというより、作品をイメージとして汲み上げて作ったものが多い印象。後半にレシピも付属。 本文を書いている作家さんが青い鳥文庫で作品を出している方ということで、当時の若い読者層に対し、読書のきっかけとなるように……という意図が強いのかなと思った。 ちょっと思っていた内容とは違った。けれど老若男女読書と作品を愛する気持ちが、個々人によって形は違っても、ずっと続いていって欲しいと改めて感じさせられた。この作者や私自身もそうであるように。
読み込み中...
