アドニスの声が聞こえる

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アドニスの声が聞こえる
フィル・アール
杉田七重
小学館
2024年4月17日
1件の記録
  • W7Ed
    @4nTeG00N
    2026年5月31日
    久しぶりに読みながら涙がとまらなかった。目が腫れた。  舞台は第二次世界大戦最中のロンドン戦争、家族、社会、そして自分、全てに怒り狂う少年ジョーゼフ。彼の養育に手を負えなくなった祖母は動物園を経営するミセス・Fの元に預けた。そこには孤高で孤独なゴリラ、アドニスがいた。  ジョーゼフが抱える問題がとても細やかに描かれる。何もすっきり解決しないし、まるごと個性を認めようみたいなことに向かわない構成が、心の動きがより際立っていてとてもよかった。  人間を腐らせるものは何かについて、ミセス・Fが語る場面が心に残った。人と話をする、関わりを持つ、相手を理解しようとする。それこそ人間の本質なのではないだろうか。ただそれだけの事がこれだけ難しくなっている私たち。もう一度、そんなシンプルな事を大事にしたいと思う。
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