別役実 (1) 壊れた風景/象 (ハヤカワ演劇文庫 10)

別役実 (1) 壊れた風景/象 (ハヤカワ演劇文庫 10)
別役実 (1) 壊れた風景/象 (ハヤカワ演劇文庫 10)
別役実
早川書房
2007年7月25日
2件の記録
  • RIYO BOOKS
    RIYO BOOKS
    @riyo_books
    2022年7月2日
    本作『壊れた風景』は最も強く思想の表れている作品と言える。「いえ、ちょっとあれしただけです」「だって、しょうがないでしょう、この場合」「いや、よくわからないんですけどね」「いえ、だから、あんまりもう、あれしない方が」など、一見コメディのような不明確な台詞が続き、登場人物たちは「責任を負わないように」言明を避けながら会話が進む。しかし行動は欲望に正直に、大胆に、取り返しが付かない方向へと突き進み、態度は徐々に開き直り、全員で等分に責任を負えば良いではないかという体系論へと摺り替えて、個人の罪悪を感じさせない心情が垣間見えてくる。
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