奔流の海
5件の記録
やえしたみえ@mie_e01252025年11月6日読み終わった借りてきた@ 自宅母から借りた。読みやすいし、二人の登場人物の一人称視点が連続していくのは自分の執筆方法と近くて参考になった。総合的には好きでも嫌いでもない。絡まった紐を解いていくような面白さはあるけど、感動はしなかったかな。よかったね〜とは思った。 裕二の幼少期の食糧事情が解像度高くてきつい。そういう苦しみの中にも、良い友達がいて缶蹴りをしたりした地元があり、それを懐かしむ描写まではかなり共感できたんだけど、それ以降はあんまり感情移入できなかった。最終的にあっさりと過去を捨てたように見えたのがその理由なのかもしれない。彼は缶蹴りを懐かしむことがあるんだろうか。あのガヤガヤした地元を。思い出しもしないのかな。私は多くの苦しみを含めて地元を愛してるし捨てられない、みたいな性分だから合わなかったのかも。勿論本物の名前で本物の家族の元へ帰るって大事だし、別に不自然な描写ではない。主人公の性格にも、まさしく奔流に流され続けるようだった彼の人生にもあっている。ちゃんと正しい場所へ流れつけたのは良いことだ。 あと途中出てくる女の子の最後の手紙がつらすぎた。「そういうことをしてしまう性分」なんかではない、あなたの行動はすべて説明がつくもので、良くも悪くもありふれていて、あなたは誰からも軽蔑されるべきではないと言いたい。裕二には伝わっててほしい。 もう一人の主人公の女の子の方はあんまり好きじゃなかった。そりゃお父さん死んで可哀想なんだけど、あまり感情移入できなかった。なんというか全体的に没入できなかった感覚がある。相性が悪かったのかも。- とうひ@ohirune_touhi2022年2月21日読み終わった幼い頃から当たり屋として父親に使われてきた少年の物語。 衝撃だった。 これが完全なフィクションなのか、それとも現実世界のどこかで実際に起こっている話なのか、何不自由ない生活を送らせてもらってきた私には想像もつかなかった。 親から虐待を受ける人、子に虐待をする人、そこに手を差し伸べる人、差し伸べられた手を素直に握れない人。この小説にはさまざまな立場の人間が出てくるけれど、一度でもそんな経験をした人たちが心の底から幸福だと言える人生を送れることってほとんど無いのかもしれないと思った。悲しいけれど。 傷を抱え、秘密を抱え、生きて行くんだな。 残酷なストーリーの中にも愛を持った人たちが出てきて、小説の内容としてはとても良かった。ただ全体を通してぬるっと真実が明かされていく感じが、緩急がしっかりしていかくて少し苦手だった。 帯の、「読み終えた時、あなたはきっと涙する」に惹かれた部分もあって手に取ったけれど、ストーリーの盛り上がり部分みたいなところが無くて、あまり感情が激しく動くことは無かった。

