ファイアーエムブレム外伝 下 (双葉社ファンタジーノベルシリーズ)

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- 夕灯@yuuhi2026年7月7日読み終わった再読読了 26.07.11 神の名の下に人類の兄弟姉妹は分たれ、父と子は討ち合う宿命を背負わされる。 フィクション、ファンタジーといった言葉を建前として別離の悲哀を描く話は少なくないけれど、その一つ一つは創作とはいえやはり重たいものだ。 たとえ血縁になくとも、己が本心に気づくことなく誰かを犠牲にしてしまったり、誰かに尽くそうと願う忠義は反転せざるを得なくなり……と、この物語に書かれる絆は何もかもが悲しく、叶わない。 中には結ばれる絆もあるが、その根底にはやはり神と人との利害の一致がある。人が運良く結び繋がれた、「ついで」のようにもたらされる希望の篤さに心を打たれる。 神の名の下に一つの目的を目指す人々が同じ道を歩んでゆくだけ、この話の人類が世界に与えられた権利のなんて小さなことなのかと、本の前に涙がにじむ場面も多かった。 神を信じ、あるいは人の乱心を止めるため、結局は神の領域を前提として二手に分かれていた物語の終わりは、事前に知らされていた以上の壮大な裏切りに遭わされる。 これほどまでに全てをひっくり返すことができるのかと、もはや感心にも至った次第である(このコメントは嫌味ではなく、物語への心酔によるものである たかがゲームのシナリオだが、そこに現実と変わらぬ大切なものを見つけて涙するのは決して馬鹿馬鹿しいことではないと思う。 たかがゲームだからこそ、私はそこに本気で描かれていく物語が好きである。