「絶滅の時代」に抗って

2件の記録
- つたゐ@tutai_k2025年9月25日心に残る一節生物多様性はすべての人に恩恵をもたらすと、生物学者はしばしば主張するが、自然保護のコストと利益の分配における不均衡に社会科学者は気づいていた。たいていの場合、世界のどの地域でも、貧しい人々が自然保護の重荷を背負い、裕福な人々が生態系サービスの大部分を享受する。絶滅危惧種法のような法案や、国立公園や保護区の新設や拡大に対して、一般大衆が反感を抱くのはこうした不公平に起因するところが大きい。そして、もっとも著しいギャップが存在し、それが自然保護の歴史とこの上なく密接に絡み合っている場所は、おそらくアフリカ南部をおいてほかにない。 『「絶滅の時代」に抗って 愛しき野獣の守り手たち』ミシェル・ナイハウス 的場知之 みすず書房